心や体

希望が持てない時はどうする?8つの対処法や乗り越えるコツをメンタルヘルスに詳しい筆者が解説!

「この先の人生に希望が持てない…」「生きる力が湧いてこない…」そんな状況に陥ることは、人間誰しもあることです。そんな希望が持てない時は、うまく自分の心や行動をコントロールして人生を好転させていくことが重要。そこで今回は、希望が持てない時に実践したい対処法や、意識すべき乗り越え方のコツをメンタルヘルスに詳しい筆者が解説します。人生の切り替え方や前向きになれる方法として役立つ情報が満載なので、ぜひチェックしてみてくださいね。

希望が持てない時が発生する理由は?

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「希望が持てない時」は、さまざまな変化や現象によって発生します。特に要因として挙げられるのは、孤独や挫折、疾患などです。人間関係に問題を抱えて孤独になったり、社会から孤立してしまったりすると、人は希望を持てなくなりやすいと考えられています。人間関係が原因で精神疾患を抱えた場合も、希望が持てない状況が続くでしょう。

また、アメリカの有名な心理士であるダニエル・フリードマン氏は、将来への挫折感も希望を持てない原因になりやすいと指摘しています。挫折や絶望を繰り返すことで「自分には何かを達成する力がない」と思い込み、どんどん希望が持てなくなる悪循環にはまってしまうこともあるようです。どんな原因があるにせよ、希望が持てない時は速やかに心や体のケアをする必要があります。

将来に希望が持てない状態にはうつやスピリチュアルが関係する?

将来に希望が持てないという状態には、うつ病やスピリチュアルも関係すると考えられています。特にうつの場合は希望が持てない精神状態に加え、食欲の変化や不眠・過眠、疲労感や倦怠感などのさまざまな症状も実感しやすくなるのです。このケースは日常生活に支障をきたす深刻な不調につながりかねないため、速やかに心療内科を受診しなくてはなりません。希死念慮を持ちやすくなる人も多いので、絶対に放置しないでください。

一方でスピリチュアルが関係する場合には、希望が持てない状態に意味があると考えられています。人生の転換期やオーラ・波動の変化などの影響で希望が持てない状態になることが多いようです。深刻な精神状態に至ることが少ないため、様子を見ながら過ごしても良いでしょう。自己判断せずに専門家の力をかりて、自分の状態を診断してもらうのが最善策です。

将来・未来に希望が持てない時の原因は20代・30代・40代・50代で異なる?

将来や未来に希望が持てない時の原因は、世代によっても大きく異なると考えられています。特に20代は、将来に対する不安や自己否定による絶望感を抱えやすいのが特徴です。「自分には実力がない」「将来成功できないかもしれない」などという漠然とした不安により、希望を持てない20代も多いでしょう。もちろん希望の持てない状況には個人差があり、育った環境や性格などに大きく左右されます。

30代はキャリアや結婚、私生活に関する不安で希望を持てないことが多いようです。周囲と自分を比べて絶望したり、自信を失ったりする人が多いのも30代だと考えられています。また、40代・50代では、人生の後半を見据えた絶望感を抱えやすくなることが多め。さらに老化現象で死を意識したり、大病や不調で将来を悲観してしまう人も少なくありません。

将来・未来に希望が持てない高校生や若者が急増している?

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昨今では、将来・未来に希望が持てない高校生をはじめとする若者が増えているのが現実です。特に1996年から2012年までに生まれた『Z世代』と呼ばれる若年層の約7割ほどが「将来・未来に希望を感じない」と感じているというデータも存在します。未来を悲観する若者は世界的にみても多く、特にコロナによるパンデミック後は絶望感により健康的なメンタルヘルスを保てない若者も増えました。

また、日本においては少子化や政治における不安などで将来・未来に絶望している若者も少なくありません。「日本には明るい未来が待っているわけがない」と考え、将来を諦めたような思想を持ってしまうのです。将来が長く、これからむかえる人生のイベントが多い若者ほど、絶望感は大きい傾向にあります。

将来・未来に希望が持てないのは日本の国民性が関係している?

日本人は勤勉であり、協調性を重んじる平穏な国民性を持っています。実際に日本人の国民性調査においても、礼儀正しい・親切 という長所を挙げる人が7割を超えるという結果が出ました。一見、国民性は良いものに見えますが、実はこの勤勉で真面目な性質が「将来・未来に希望を持てない思考」につながっているのです。

周囲の目を気にして同調することを好み、目立たず、衝突を避けようとする国民性を持つことで、多くの人は少しの批判や低評価を受けた際に自己肯定感を著しく下げてしまいます。つまり日本特有の美徳が日本人の自信を下げたり、独自の意見を持ちづらい社会を作ったりする原因になることがあるのです。

また日本は「絶望の国」と呼ばれるほど自殺率が高く、世界保健機関のデータによるとG7(先進国首脳会議)各国の自殺死亡率においても、日本が最も高いという結果も出ています。もちろん個人差があり、日本の美徳が全面的に悪いわけではありません。日本の国民性は世界的にも評価が高く素晴らしいものです。しかしその真面目で協調性を重んじる性質が、人々の心に大きな負担を与える場面は少なくありません。

希望が持てない時を感じやすい人の特徴

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「希望が持てない時」を感じやすい人には、いくつかの共通点があるのが一般的。もちろん希望を持てない状況には個人差があり、置かれている環境や性格によっても違いはあります。しかし基本的には、根本的な考え方や行動の傾向などが類似しやすいのです。つまりこの特徴を自分で把握し理解できれば、希望を持てない時の対処法を見つけやすいといえます。

そんな希望が持てない時を感じやすい人に共通するのが、自己肯定感が低い・心身が疲労している・失敗によるトラウマがある・無趣味、などの特徴。他にも細かい共通点は多数ありますが、大まかにいえば自信と行動力をなんらかの原因で失っている人が多いのです。これらは根深いもので全てを完全に解消するのは難しいため、地道にケアする必要があります。

希望が持てない時の8つの対処法

ここからは、希望が持てない時に試してほしい対処法を紹介します。メンタルヘルスに不安がある場合や、心が疲れている自覚がある場合などは、ぜひ実践してみてください。また、希望が持てない精神状態は自力で治すのが難しい場合もあります。少しでも辛さを感じる場合は、速やかに医療機関に相談しましょう。

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