人間関係リセット症候群とは?うつ病と関係ある?6つの特徴や治し方を心理学に詳しい筆者が解説
- 人間関係リセット症候群とは?何が悪い?
- 人間関係リセット症候群は発達障害が原因?
- 人間関係リセット症候群はHSPとも関係している
- 人間関係リセット症候群は診断できる?うつ病と関係していることも
- 人間関係リセット症候群に陥る人の6つの特徴
- 1:小さなことにつまずく完璧主義
- 2:マイペースにこだわりがある
- 3:ストレスをため込みやすい
- 4:環境の変化で自分を変えようとする
- 5:自尊心・自己肯定感が低い
- 6:面倒なことを極端に嫌う
- 人間関係リセット症候群はサイコパス?「気持ちいい」と感じる人も
- 人間関係リセット症候群の末路は悲惨?孤独な転落人生をおくる人も
- 人間関係リセット症候群の治し方
- 相談できる人を探す・作る
- 「期待しすぎない」を学ぶ
- ストレスの発散方法を見つける
- 人間関係リセット症候群は恋愛も壊す?復縁は可能?
- ティッシュ・リレーションシップで人間関係のダイエットをするのもおすすめ
- 人間関係のリセットはやりすぎ注意!うまく活用すれば人生を好転させる武器になる
この記事の目次
人間関係リセット症候群とは?何が悪い?
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人間関係リセット症候群とは、衝動的に人間関係を断ち切ってしまう行動のことです。症候群という名前ですが認められた疾患ではないため、曖昧な現代病とされています。SNSが発達した昨今では多くの人に見られるようになり、たびたびネット上で注目されている話題のひとつです。突発的にSNSのアカウントを消したり、友人の連絡先を消したりしてしまうため、後から困ったり後悔したりする人も少なくありません。突然音信不通になるため、周囲にも迷惑がかかります。人によってはオンライン上だけでなく、退職したり引っ越したりして物理的に人と距離をとることもあるようです。
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人間関係リセット症候群は発達障害が原因?
人間関係リセット症候群自体は障害や疾患ではありませんが、発達障害が原因となって引き起こされることはあります。特に衝動性の強いADHDや、こだわりの強いASDの人は人間関係をリセットしやすい傾向にあるんだとか。ADHDの人は多くの人との関係性の管理を苦手に感じたり、一般的なマナーが守れなかったりすることで人間関係にトラブルを抱えることがあります。そしてこれらの要因から人間関係にストレスを感じやすくなり、衝動性が相まって頻繁に人間関係をリセットしてしまう傾向にあるようです。
またASDの人は、自分の中のこだわりが非常に強く、なんでも自分の基準で白黒はっきりさせたいと考えがち。そのため、卒業や退職などで関わりが少なくなる人を「無関係な人物」と割り切って関係を絶ってしまうことがあるようです。些細なことも気にするタイプなので、日常的な人間関係の変化を極端に受け止めて人間関係をリセットしてしまうこともあります。
人間関係リセット症候群はHSPとも関係している
人間関係リセット症候群は、HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)の人にも見られがちな特徴だといわれています。HSPの人は、共感力が非常に高く、人から嫌われることを極度に気にしがち。そのため、人と関わることへの限界を迎えると、突然人間関係をリセットしてしまうことがあるのです。人を気遣ったり、人を優先したりすることに疲れ、その蓄積が人間関係リセット症候群として行動に現れます。
人間関係リセット症候群は診断できる?うつ病と関係していることも
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人間関係リセット症候群はセリフチェックや、精神疾患・発達障害の検査で診断できます。人間関係リセット症候群自体は疾患でないため、特定の疾患や障害のように診断することはできません。あくまで「人間関係リセット症候群で挙げられる行動をとる傾向がある」ということが定義されるだけにとどまります。
自分が人間関係リセット症候群であるかどうかをチェックしたい場合は、ネット上で公開されている診断システムを利用すると良いでしょう。しかしこの診断結果も、診察結果のように正式なものではないと理解しておいてください。自分の傾向を把握したり、自分の抱える精神疾患や発達障害への理解を深めるヒントとして利用したりするのがおすすめです。
また、さまざまな物事への意欲や認知機能の低下、慢性的な疲労感などを抱えやすいうつ病の人も人間関係をリセットしやすいと考えられています。これは複合的な精神状態が、人間関係へ悪影響を及ぶすためです。実際にハーバード大学の発表でも、うつ病の人は人間関係で過度に葛藤しやすいとされています。
参考:Harvard Health Publishing(https://www.health.harvard.edu/topics/depression)
人間関係リセット症候群に陥る人の6つの特徴
ここからは、人間関係リセット症候群に陥ってしまう人の特徴を紹介します。自分が人間関係リセット症候群であるという自覚があったり、親しい人が人間関係リセット症候群の傾向にあったりする場合は、ぜひチェックしてみてください。
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1:小さなことにつまずく完璧主義
完璧主義であり、小さなトラブルにも強い違和感や嫌悪感を持ちやすい人などは人間関係リセット症候群に陥りやすいといわれています。人間関係において発生する些細なトラブルにも耐えられないため、「もう関係を完全に終わらせてしまおう」という飛躍した考えを持ってしまうのです。自分が理想としている人間関係が築けないと、一気にその人間関係から手を引こうとしてしまいます。
また、周囲から持たれるイメージやキャラクターの位置付けに納得がいかない場合も人間関係をリセットしがち。完璧主義者の人は自分が他人にどう思われているか、自分というキャラクターが人間寛解においてどんな位置付けにあるかなども気にします。これらが自分の理想とかけ離れている場合も人間関係に嫌気がさしてしまうのです。
2:マイペースにこだわりがある
自分のペースを何よりも大事にするマイペースな人も、人間関係をリセットしやすい傾向にあります。自分のペースで仕事をこなしたり、趣味を楽しんだりしたいタイプなので、他者による干渉を極端に嫌うのです。属するコミュニティーでは自分のペースで生活しにくいと判断した場合には、突然人間関係をリセットしてしまうでしょう。
マイペースな人による人間関係のリセットは、ネガティブなリセットでないこともしばしばあります。自分の生活スタイルを崩したくないという気持ちによるリセットなので、本人が後悔したり困ったりしないことが多いでしょう。一方で周囲からは迷惑で自分勝手な人だと思われてしまいがちです。