人間関係リセット症候群とは?うつ病と関係ある?6つの特徴や治し方を心理学に詳しい筆者が解説 – ページ 3 – Mistory[ミストリー]
人間関係

人間関係リセット症候群とは?うつ病と関係ある?6つの特徴や治し方を心理学に詳しい筆者が解説

人間関係リセット症候群の治し方

ここからは、人間関係リセット症候群を治すために意識したいいくつかのポイントを紹介します。人間関係リセット症候群の行動を緩和するものなので、ぜひ考え方や行動に取り入れてみてください。少しでも辛いと感じたり、やめたいと思うものの自力では難しいと感じる場合は、速やかに精神科を受診しましょう。

相談できる人を探す・作る

自分の人間関係リセット症候群を明かし、正直に相談できる人を見つけましょう。家族や友人、近い関係性の人に話しにくい場合は医師やカウンセラーを頼るのがおすすめです。昨今ではオンラインでカウンセリウングを行っている病院もあるので、気になる場合はチエックしてみまましょう。

「期待しすぎない」を学ぶ

周囲への期待が高く、完璧な人間関係を望む人は人間関係リセット症候群になりがちです。そのため、人間関係に期待をしすぎないということを学んでみましょう。人間関係を最初から見切る必要はありませんが、自分の思い通りになると強く期待しすぎてはいけません。

また、完璧主義で「自分が完璧な人間関係を築ける」と期待しぎてしまう人もいます。この場合は少しのいざこざで人間関係を不完全に感じ、リセットしたくなりやすいようです。「人間関係は完璧に築けない」と最初から心にとめ、多少の問題でも関係を放り出さない土台を作ってみてください。

ストレスの発散方法を見つける

ストレスをため込まずに、こまめに発散できる方法を見つけるのもおすすめの方法です。自分なりに楽しく、手軽にできるストレスの発散方法を生活の中で実践していきましょう。美味しいものをみたりカラオケ、外出や映画・音楽鑑賞など、自分だけでも完結する発散方法を見つけるのがおすすめです。人間関係に関するストレスもこまめに発散し、リセットにつながる心の負担を軽減しましょう。

人間関係リセット症候群は恋愛も壊す?復縁は可能?

image by iStockphoto

人間関係リセット症候群は、恋愛関係にも深く関わります。相手と自分の関係性に満足できないと、すぐに別れる極端な関係を繰り返してしまう人もいるようです。「自分の状況が悪いのは恋愛関係が順調ではないせいだ」と思い込み、恋愛関係を清算したいと考えてしまいます。一方で、関係のリセットは恋愛関係を良好に導くきっかけになるという意見も少なくありません。オークランド大学の社会学教授であるテリー・オーブック氏も、停滞した関係でお互いの感情の肯定を行わなくなることは怠惰なことであり、「見過ごされてきた人間関係の殺人」であると指摘しています。つまり、適度に関係をリセットして初心に戻り、相手への感情をリフレッシュすることは長く関係を続ける上で良いことといえるのです。

実際にイラン大学心理学部の上級講師であるリアド・ウジール氏も「人間関係において1人になる時間を作ることは大切」だと主張しています。関係が悪化しても1人の時間でリセットし、復縁や関係の強化をすることができる可能性があるのです。リセットによる適度な孤立によりそれぞれの人間がアイデンティティを開発し、それをコミュニティーに持ち込むことで関係性を発展できるとしています。

参考:The New York Times『7 Ways to Reset Your Relationship』
https://www.nytimes.com/2021/06/16/well/family/relationship-reset.html

ティッシュ・リレーションシップで人間関係のダイエットをするのもおすすめ

image by iStockphoto

昨今はSNSが発達し、簡単に人間関係を増やしたり減らしたりすることができます。そのため、自分の人生や精神状態を安定させるために効果的な人間関係のリセットを行うのもおすすめです。膨大な人間関係の情報に圧迫されながら暮らすことは健康的とはいえません。自分が負担に感じない程度の人間関係で、心地よく暮らすことを意識しましょう。

韓国の『インラインプレス』という記事では、ティッシュのように使ったり捨てたりが自由な関係性を『ティッシュ・リレーションシップ』と定義しています。一見冷たいように感じるかもしれませんが、部活だけを行う学生の関係や、職場だけでランチを食べる同僚や上司との関係もこの一種です。気軽で人生を圧迫することなく、必要なタイミングでは支え合える現代の関係性といえるでしょう。

もちろんこのティッシュ・リレーションシップには匿名チャットをはじめとするSNSも含まれます。SNSを利用する一部の人は、「友人や家族よりも顔や素性を知らない匿名の相手にしか相談できないこともある」と感じているようです。実際愚痴を話したり相談をしたりして、賢く利用している人は多くいます。

参考:인하프레스 インラインプレス『HOME World FocusTime for a Relationship Diet』
http://www.inhapress.com/news/articleView.html?idxno=7553

次のページを読む
1 2 3 4
Share: