人間関係

人間関係リセット症候群とは?うつ病と関係ある?6つの特徴や治し方を心理学に詳しい筆者が解説

3:ストレスをため込みやすい

ストレスをため込みやすい人は、人間関係で感じたストレスもどんどん自分の中にため込んでしまいます。相手に何かを意見したり、文句を言ったりすることが苦手な人が多いため、限界がくると人間関係をリセットしてしまうのです。ストレスを発散することが苦手なタイプなので、ひたすら人間関係からくるストレスに耐え、リセットを選択するまでに追い込まれます。

この場合は自分で「ストレスをため込みやすいタイプである」ということを自覚し、そのストレスのコントロール方法を学ぶことが大切です。さらに相手に意見を伝えることに慣れれば、人間関係をリセットする行動も抑えられるでしょう。いきなりは難しいかもしれませんが、自分も人間関係を形成する一部だということを意識してみてください。

4:環境の変化で自分を変えようとする

環境をこまめに変えることにより、自分自身を変化させようとするタイプの人も人間関係をリセットしがちです。このタイプは現在の人間関係を大幅に変えて強制的に環境を変化させることで、自分の生活や考え方を一変させようとします。自分本位で周囲のことをあまり考えない傾向にあるため、人間関係を築いている最中でもトラブルを抱えやすいでしょう。

またこのタイプは、普段からSNSのアカウントを変化させることが多かったり、服装や振る舞いを変化させることを好んだりする傾向にあります。人間関係にこだわるのではなく、自分で自分を根本的に変化させる習慣や方法を学ばなくては、このリセットを繰り返してしまうので要注意です。

5:自尊心・自己肯定感が低い

自尊心や自己肯定感が低い人も、人間関係をリセットしてしまいがちです。自分が人間関係のトラブルに直面した際に、「自分では解決できない」「自分には人と円滑な関係を築く能力がない」と決めつけてしまう傾向にあります。最初からトラブル解決に取り組む気はなく、最終的に人間関係のリセットを選択してしまうことが多いようです。

また、自尊心や自己肯定感が低い人は人の目を極端に気にします。そのため少しでもミスをしたり恥をかいたりすると、人からの印象の低下に耐えられず人間関係を断ち切ってしまおうとするのです。低評価を受けるくらいなら関わらない、という極端な選択をしてしまいます。

6:面倒なことを極端に嫌う

面倒なことを極端に嫌うタイプの人も、人間関係をリセットしやすいでしょう。人間関係でトラブルが発生しても、解決するのを面倒だと考えてリセットを選択してしまうのです。思い通りにキープできない人間関係に固執することなく、すぐに断ち切ってしまうでしょう。またこのタイプは、自分が心を許している友人や恋人以外の人との関係を疎かにしがちで、社交的に関係を維持するのも苦手。自分が好意を持っていない限り、どんどん関係を整理してしまいます。特にビジネスライクな関係には一切執着がなく、メリットがないと感じればすぐにリセットすることが多いようです。

人間関係リセット症候群はサイコパス?「気持ちいい」と感じる人も

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人間関係リセット症候群の人は、人間関係をリセットすることに快感を覚えていることも多いようです。人間関係を整理して手っ取り早く環境や自分が新しくなる感覚を好み、刺激として楽しんでしまいます。この気持ちよさは不健康なものであり、中には「周囲の人の気持ちを配慮できないサイコパスが人間関係のリセットにはまりやすい」という意見もあるほどです。

一方で、自分に悪影響を与えていた人間関係をリセットできたことで気持ちよさを感じることもあります。人間関係をリセットすることでメリットを得たことがあり、それが気持ちよさにつながるのです。この場合はポジティブな快感や開放感を感じるため、不健全に人間関係のリセットにはまる可能性は低いでしょう。

人間関係リセット症候群の末路は悲惨?孤独な転落人生をおくる人も

人間関係リセット症候群がひどい場合は、人間関係が悲惨な状態になってしまいます。1度や2度程度の少ないリセット回数であれば問題ありませんが、繰り返し行う場合は孤立してしまうこともあるので要注意です。特に周囲に迷惑をかけるようなリセットのタイミングや方法を選択していると、信用や好意も失ってしまうでしょう。

また、突発的にさまざまなコミュニティーを抜けてしまうため、戻れる関係性が少なくなってしまうのも特徴です。職場や学校、SNSなど、あらゆるコミュニティーから勝手にフェードアウトしてしまうので、困ったときに頼れる関係性がどんどん減ってしまいます。仕事探しや友人・恋人探しも難しくなるはずです。

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