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インポスター症候群とは?主な症状やなりやすい人の3つの原因、克服する方法4選まで心理学好きな筆者が解説

あなたはインポスター症候群という言葉を聞いたことがありますか。インポスター症候群とは、能力があり周りの人にも評価されているにも関わらず、自分の実力をいまいち信じることができない状態のことを言います。人から褒められても過剰に謙遜したり、周りから見て自己評価が異常に低い人がいると思いますが、そのような言動は全てインポスター症候群にみられる特徴です。本記事では、インポスター症候群の主な症状や、なりやすい人の3つの原因、克服する方法4選まで心理学好きな筆者が解説します。

インポスター症候群とは?

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インポスターとは、英語で「詐欺師」「偽物」といった意味を持ちます。インポスター症候群の人は、仕事やプライベートで成功していても「それは自分の実力ではなく、運の良さや周囲の人のおかげ」と思い込んでしまうのです。そのため、「自分は実力があるように周囲の人を欺いている」感覚に陥ってしまうでしょう。インポスター症候群の人は、非常に自己評価が低いことから素直に自分の実力や評価を認められません。

インポスター症候群の主な特徴として、「ネガティブ思考が強い」「自分を卑下する」「必要以上に謙遜する」などがあります。また、インポスター症候群は気質や心理状態を表しており、病気ではありません。しかし、症状が重い人の中には生きづらさから精神疾患を発症してしまうケースも少なくないでしょう。男性よりも女性の方が発症リスクが高いことも、インポスター症候群の大きな特徴です。

インポスター症候群にみられる症状

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インポスター症候群とは、一体どのような症状に陥ってしまうのでしょうか。しかし、インポスター症候群はあくまでも心理状態を表しているものであり、病気ではありません。ここでは、インポスター症候群の主な症状についてご紹介します。

その1 失敗を恐れてチャレンジしない

インポスター症候群の症状として、失敗を恐れてチャレンジしないことが挙げられます。自分に自信がないため、「上手くやれるはずがない」「今は調子が良くてもいずれ失敗する」と思い込み、新しいことにチャレンジするのが苦手です。また、「自分の成功は周囲の人を欺いている」という考えを持っているので、その事実がバレるのを恐れて過度に失敗を恐れている傾向もあります。失敗した時も自分のせいにしない為に、人や環境にすぐ責任転嫁する癖もあるでしょう。

その2 自分を過小評価する

自分を過小評価することもインポスター症候群の症状の一つです。仕事やプライベートで成功したとしても、それは自分の実力ではなく周囲の人のおかげと思い込んでいるため、いつまで経っても自分に自信を持てるようになりません。謙虚な姿勢は大切ですが、インポスター症候群の人は過剰な程までに謙遜したり自分を過小評価したりします。そのため、他人から評価されると強いプレッシャーを感じたり、不安になる傾向があるでしょう。

インポスター症候群になる3つの原因

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それでは、インポスター症候群になりやすい人には一体どのような特徴が見られるのでしょうか。ここでは、インポスター症候群になる3つの原因をご紹介します。

その1 心理的なもの

インポスター症候群になる原因として、心理的な問題が考えられます。インポスター症候群の人は失敗のみならず、成功により他者からの評価が変わることに対しても、非常に恐れる傾向があるでしょう。なぜなら周囲からの評価が変わることにより、人から嫌われてしまうのではないかと不安になるからです。そのように成功や失敗などの変化を恐れる人は、インポスター症候群になりやすい傾向にあります。

その2 人間関係によるもの

人間関係が原因でインポスター症候群になることも考えられます。職場の上司や同僚から優秀であると評価され、過度に期待されることに対して強いプレッシャーを感じるでしょう。すると、プレッシャーが大きいほど失敗したときの恐怖も大きくなり、ますます不安感が増します。仮に成功したとしても、失敗を恐れる気持ちが強すぎるあまりに運や周囲の人のおかげだと信じてしまい、インポスター症候群に陥りやすくなるでしょう。

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