毒親になってしまう原因2つ
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毒親とは「子どもにとって毒となる親」のことを指します。これはアメリカのセラピストであるスーザン・フォワード氏の著書『毒になる親(原題:Toxic Parents)』がもとになっており、この本が出版されて以降日本でも毒親という言葉が使われはじめました。なぜ毒親という存在が生まれてしまうのでしょうか?その根本的な原因について紐解いていきたいと思います。
原因1.毒親に育てられた
毒親になってしまう原因のひとつとして、その両親もまた毒親だったことが挙げられます。毒親という言葉はアダルトチルドレンとも関連が深い言葉です。家庭として機能していない家族(機能不全家族)のもとで育ち大人になった人をアダルトチルドレンと呼びますが、彼らが結婚し家庭を持った際に毒親となってしまうことがあります。
毒親がいる家庭は機能不全家族に陥る可能性が高いのです。このように毒親は世代を隔てても連鎖していく傾向があります。
原因2.核家族が増えた
毒親が増えてきている背景として核家族化が進んだことも原因のひとつとされています。核家族とは両親とその子どものみで構成される家族のことです。こうした家庭では親子の距離が近くなる傾向にあるため過保護・過干渉になる可能性も高くなります。
また家庭内で起きたことはその親子にしかわからないため、虐待や暴力行為を助長しやすい環境でもあるのです。明確な問題を抱えていなかったとしても、不慣れな子育てにおいて祖父母に頼れない状況は焦りやストレスにもなります。そうした子育てへの不安が子どもへ強く当たってしまう原因となるのかもしれません。
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4つの毒親タイプとその特徴
近年、毒親が急増していると言われています。毒親との日々をつづった実録漫画を描いている方もいるようです。そうした毒親の特徴とはどのようなものなのでしょうか。アダルトチルドレンの概念を日本に広めたとされる精神科医の斎藤学氏によると、毒親は4つのタイプに分類できるようです。今回はこの4つのタイプをもとに毒親の特徴について解説いたします。
タイプ1.過干渉・コントロールタイプ
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このタイプは子どもに対し過剰に干渉したり、子どもを私物化し思い通りにコントロールしようとしたりします。なにか行動するたびに「そんなんじゃダメでしょ!」と頭ごなしに否定したり、将来の夢や進路についてアドバイスを超える範囲で口出ししてしまったり…。
こうした支配的な言動は自分と子どもとの境界線があいまいになっている場合が多いです。また子どもへの過度な期待感や子どもを心配する親心が根底にある場合は、自身が毒親になっていると自覚できない傾向も。
成長した我が子に毒親だと指摘されても「あなたのためを思ってやってきたのに…」という思いを抱くため、子どもが抱く窮屈感や息苦しさに気づきにくいのです。
・価値観を押しつける
・漫画やゲーム、友人との時間など子どもの娯楽を取り上げる
・言うことを聞かないときや失敗したときに激しく怒る