毒親とは?4つのタイプごとの特徴・原因・毒親をやめる方法をメンタルヘルスに詳しい筆者が解説 – ページ 3 – Mistory[ミストリー]
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毒親とは?4つのタイプごとの特徴・原因・毒親をやめる方法をメンタルヘルスに詳しい筆者が解説

毒親をやめる方法3つ

アメリカでセラピストとして活動していた臨床心理学博士の西尾和美氏によると、日本の約80%の家族が機能不全を起こしているとされています。それぞれの家庭が抱えるさまざまな問題はそれほど普遍的なものであるとも言えるのです。しかし毒親について語られるとき、そのほとんどが毒親を非難するものになっています。毒親を糾弾するだけではなく、根本的な解決方法について考えていく必要があるでしょう。

方法1.毒親になっていることに気付く・受け入れる

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問題を解決するためには「毒親になっているのでは…」と疑う・毒親になっていると気付くことが重要です。しかし一番重要なことでありながら一番難しいことでもあります。そのためもし気付けたのであれば毒親卒業への第一歩を踏み出していると言えるでしょう。

また、もし子どもから「こんな毒親のもとにはいられない。出ていく」などと言われた場合は苦しいかもしれませんが受け入れる努力が必要です。あなたなりに不慣れな子育てを必死にこなしていたとしても、気づかぬうちにお子さんはそれほど傷ついてきたのだと思います。

会話してくれるようであれば手紙でもLINEなどでもいいので、どのようなことに傷ついていたのかお子さんの主張に耳を傾けてみてください。実はお互いにすれ違ってしまっていただけ、ということもあるかもしれません。

方法2.自己肯定感を高める

毒親に育てられた子どもは自尊心や自己肯定感が低くなる傾向にあります。毒親になってしまった人も、もともとは毒親に育てられ幼少期に傷を負った人である可能性が高いため自己肯定感が低くなっているかもしれません。

自己肯定感が低いと目の前の出来事をネガティブにとらえてしまいます。例えば、子どもは言うことを聞かない時期があって当然であるにもかかわらず「子どもが言うことを聞かないのは私を困らせたいからなの?」「私がだめだから言うことを聞かないんだ…もっと厳しくしつけなきゃ…」というように。

もしその状態に陥っているのであれば、自己肯定感を高めることが親自身の精神的自立にもつながるはずです。自己肯定感を高めるためには以下のような方法があります。

【自己肯定感を高める方法】
・リフレーミング…ネガティブな言葉をポジティブな言葉に置き換える
(例)今日は疲れて何もできなかった⇒今日できなかったことは明日頑張ろう!

・スリー・グッド・シングス…その日あった嬉しい出来事を3つ書き出す
ささいなことでもOK!見返すことで幸福感が高まるとも言われています。

・ジャーナリング…一定時間、心に浮かんだことを書き続ける作業(5分でも10分でもOK)
書く瞑想。時間は自由です。5分なら5分間、浮かんだ言葉を素直に書き出しましょう。

方法3.カウンセリングや適切な治療を受ける

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毒親によって心に傷を負った子どもへのケアはもちろん必要ですが、毒親自身も助けや治療を必要としている場合があります。特に精神障害や依存症は根気強く治療を続けていかなければなりません。DVなどの暴力癖をなおすのは難しいとされていますが、本人が変わりたいという意思を持っているのであれば改善できる可能性があります。

また心療内科にかかるほどではないと自分では思っていても、子どもを上手く愛せないと感じている場合は愛着障害を抱えている可能性も。自分の問題と向き合うことがお子さんと向き合うことにもつながります

自分にできることから改善していきましょう

今回の記事では、毒親になってしまう原因やタイプごとの特徴、毒親をやめる方法についてご紹介いたしました。毒親と呼ばれる存在になってしまうのにはさまざまな理由がありますが、根底には生活への不安があるのではないでしょうか。

令和の時代になっても子どもの養育環境が十分に整っているとは言いがたく、若い世代では貧困に悩む人も増えています。こうした環境が子への過干渉としてあらわれたり、現実から目を背けたい気持ちから依存症などを引き起こすのかもしれません。とはいえこうした問題は一朝一夕に解決できないのも事実です。

自分が毒親になっているかもしれないと気付けたなら、まずは自分にできることから改善していきましょう。みなさんが健全な親子関係を築いていけますよう応援しております。

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