実はネガティブ思考にもメリットはあるのです。今回は「ネガティブ思考の長所4つ」「ネガティブな面をポジティブな言葉で言い換える方法」などを、ネガティブ思考と向き合ってきた筆者が解説していきます。
ネガティブ思考は本当に悪いこと?
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現代日本においてポジティブ思考を推奨する意見は多いですが、その一方で「ポジティブ疲れ」という言葉も見かけるようになりました。「ポジティブ疲れ」とは過度にポジティブ思考を唱える昨今の情勢に押しつけがましいものを感じ、精神が疲れてしまっている状態を指します。
人間の性格や感情というものは多面的なものです。前向きに行動できるときもあれば、そうでないときもありますよね。それにも関わらず「常にポジティブであれ」という風潮は、ときに息苦しさを感じてしまっても仕方のないことと言えます。
ネガティブな感情や思考はそれほどまでに悪いことなのでしょうか?実は、ネガティブな経営者ほど成功するという意見を唱える人もいるのです。どれほど経営が軌道に乗っていても状況を楽観視せず、常に危機感を感じていたほうがよいということですね。そう考えてみると、ネガティブ思考も悪いことばかりではないと言えそうです。
ネガティブ思考のメリットとは?長所4つ
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そもそも「ネガティブ」という言葉にはどういった意味があるのでしょうか?主に挙げられるものとしては「否定的」「消極的」「悲観的」「マイナス思考」などになります。これだけ見ると「ネガティブ思考が長所になるわけがない」と思ってしまいますが、メリットもたしかに存在しているのです。まずはどういった面が長所になるのか見ていきたいと思います。
長所1.最悪の事態を想定する
ネガティブ思考の人は常に不安を抱いていたり心配性だったりするため、最悪の事態を想定して行動します。なにかが起こったときのために先回りして対処法を考えていることも多く、トラブルに対して適切に対処することができるのです。リスクを想定して行動できるというのは、仕事上でも人付き合いにおいても大きな強みになりますよね。
長所2.何事にも慎重に取り組む
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仕事や人間関係・将来についてなど、さまざまな物事に対し慎重に取り組みます。将来に対する不安から無駄遣いするよりも貯蓄を優先したり、人から騙されないよう慎重に人柄を見極めようとするのです。また仕事面においてはその慎重さから「安心して仕事を任せられる人」という印象をもたれることが多いでしょう。
長所3.大きなミスが少ない
ネガティブ思考の人は、取り返しのつかない大きなミスをおかすことは少ない傾向にあります。これは前述のとおり「最悪の事態を想定できる」「何事にも慎重」といった面があるためです。ミスしてしまうケースとしては「急かされて納得のいく最終チェックができなかった」など、長所を活かせなかった場合が多いでしょう。
長所4.本質を見抜く
疑り深いところがあるため、言われたことをそのまま鵜呑みにするということはあまりありません。「まずはしっかり自分の頭で考える」といった人が多いです。そのため物事の本質を見抜くことができたり、周囲の人が気付かないような細かいことにも目を向けていたりします。
ネガティブ思考にも種類がある?長所を活かせる人とは?
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ここまでネガティブ思考の長所について解説してきました。しかし、中には長所を上手に活かせていない場合もあります。それはどういった場合なのでしょうか?実はネガティブ思考と一口に言っても「悪いネガティブ」と「良いネガティブ」の2種類が存在しているのです。ここからはこの2種類の特徴について見ていきたいと思います。