この記事では劣等感を克服した筆者が、人と比べてしまっても落ち込まない対処法をその原因や向き合い方の視点から解説します。
人と比べてしまう原因と心理とは?
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そもそも、なぜ人と比べてしまうのか?その原因と心理を理解することは、対処法を導いていくうえでとても重要です。人と比べてしまう4つの原因と心理についてご紹介していきますね。
1.自己肯定感が低い
自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れること。つまり、欠点も含めて自分自身を肯定的に受け入れることができる力です。この自己肯定感が低い場合、自分の欠点や弱い部分を自分自身で受け入れることができません。その結果、自分が優位に立てる相手と比べてみる、誰かにありのままの自分を受け入れてもらおうとする、など自分自身の肯定や評価を他人にゆだねてしまいがちです。
しかし、それによって得られる優越感や自己肯定感は一時的で不安定なもの。人と比べるたびに自分自身が受け入れられない欠点や弱点が浮き彫りになり、落ち込んでしまうのです。
2.劣等感が強い
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劣等感とは、自分が人よりも劣っているという感情です。劣等感は相手ありきの感情であり、人と比べることがきっかけで抱くようになります。劣等感が強い場合、無意識に相手よりも自分が劣っている部分を探してしまうため、人と比べるたびに「自分は劣っている」という気持ちがどんどん膨れ上がっていく…。それによって自分自身に自信がなくなり、より劣等感が強くなる、という悪循環におちいってしまうのです。
3.自分や自身の能力を過信しすぎている
自分や自身の能力に対して自信を持っているのは素晴らしいことです。しかし、その自信が実際の能力レベルに伴っておらず、過剰になってしまっている場合は人と比べて落ち込む原因となります。
自分を過信してしまう心理を掘り下げると、その根本には理想や目標に到達できていない現状の自分を受け入れることができていないという側面があるのです。実際の能力と自分が思い込んでいる能力が一致していないため、自分よりも優れた相手を見つけたときに劣等感を抱きやすくなってしまいます。
4.承認欲求が満たされていない
承認欲求とは、他人から認められたい、尊敬されたいと願う欲求です。承認欲求が満たされていない場合、多くの人は他人からの評価を得ることで欲求を満たし、自分の価値を見出そうとします。つまり、自らの価値を自分ではなく他人のものさしにゆだねてしまっているのです。この場合、自分よりも他人から認められている人、評価されている人を見るたびに劣等感を抱いたり、自分の価値を見失ってしまうことになります。
人と比べてしまうこと自体は悪いことではない?
ここまで、人と比べてしまう原因とその心理を解説してきました。人と比べるたびに劣等感を抱き、落ち込んでしまうのは辛いですよね。なんとかして人と比べることをやめたい。そう決意しても、気が付くとまた無意識に比べてしまっている…。筆者も皆さんと同じように長い間悩んできました。しかし、実は人と比べること自体は悪いことではないのです。その理由を解説していきます。
人と比べることは成長のチャンスでもある!
そもそも、人と比べたときに相手をうらやましく感じるのは人として自然な感情です。うらやましいという感情は「自分もあの人のようになりたいから頑張ろう」と原動力となることも。人と比べることは自分自身の成長のチャンスでもあるのです。
人と比べること自体が悪いのではなく、大切なのはそのあとにどのような感情を抱くのか?ということ。ここまで深く掘り下げてみると「人と比べてしまうこと」に対する見方が少し変わってくるのではないでしょうか。