スピリチュアル死について

阿鼻地獄とは?どんな地獄?恐ろしい5つの特徴・地獄に落ちないための方法など霊感家系の筆者が解説!

様々な宗教にある地獄という概念は、現世で罪を犯した人間が罰を受ける恐ろしい場所。特に仏教では様々な種類の地獄が存在し、罪の重さに見合った罰が用意されています。死後に途方もなく長い期間、死ぬよりも辛い罰を受け続けないといけないなんて、これ程恐ろしいことはありませんよね。

中でも阿鼻地獄は地獄の最下層。とんでもなく恐ろしい罰で罪人に罪を償わせます。今回はそんな阿鼻地獄について、その5つの特徴から霊感家系の筆者が詳しく解説していきます!

そもそも地獄とは

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地獄とは様々な宗教に存在する概念で、死後に魂が現世で犯した罪を償うためにいく場所とされています。どの宗教でも悪魔や鬼などの恐ろしい存在に支配されている場所として伝えられており、そこで人間は想像を絶するような罰を受けると説かれていることが多いです。

日本で地獄と聞くと、地獄絵巻などに描かれている鬼や閻魔大王の登場する仏教の地獄を想像する方が多いでしょう。そんな地獄は奈落とも呼ばれており、奈落はインドのサンスクリット語の「ナラカ」から作られた言葉だとされています。ナラカは「苦しみの世界」を表し地獄と同等と考えられており、地獄も仏教発祥の地であるインドから伝来した教えであることが分かりますね。

仏教における地獄の概念

仏教では、今世で犯した罪や破った禁忌に見合った罰を受ける地下世界が地獄と定義されています。「行動した結果は必ず返ってくる」という仏教ならではの因果応報の法則に則った世界です。

さらに仏教では地獄以外にも六道と呼ばれる死後に広がるとされている世界があります。六道には天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道が存在しており、地獄もその道の1つなのです。死後体から出た魂は、来世に六道のどの道を歩むべきかを決める審判を受けます。今世での行いや悪行の数、または遺族の弔いの加減などから総合的に判断され、六道のどこかへと振り分けられますよ。

審判は10人の仏様によって行われるので、慈悲深い仏様達は私達をなるべく安らかな世界へ送ろうと尽力してくれます。一見恐ろしく思える審判ですが、生前の悪事を素直に懺悔し、そこまでの悪行を働いていない場合は即刻地獄行きとなることはないようです。審判の途中段階で地獄行きを宣告された場合も、仏様に懇願をして再審請求を行うことも可能だとされています。

天道:人間より優れた天人が歩む道。生前に徳を積んだ魂が天人として来世を生きる場合に振り分けられる世界です。人間道よりも苦が少なく楽しみは多いですが、極楽浄土ではないので迷いや寿命が存在します。

人間道:人間の歩む道。楽しみもありますが四苦八苦が存在する世界です。寿命まで輪廻転生について学べる唯一の場所で、六道の中で輪廻を解脱できる唯一の道だとされています。輪廻を解脱しない限りは、本当の苦しみは終わりません。

修羅道:鬼神の阿修羅の歩む道。闘争心に支配され、闘争の絶えない過酷な世界です。生前に他人を蹴落としたり、自分の利益にばかりこだわった魂が振り分けられると言われています。

畜生道:人間以外の動物の歩む世界。知性が少ない分仏様による救いが少なく、弱肉強食の恐怖がある世界です。生前に無益な殺生を行ったり、命を粗末にしたりした魂が振り分けられると言われています。

餓鬼道:痩せ細った餓鬼の歩む道。飢えと乾きに常に苦しめられる世界です。飢えても何も食べられず、喉が乾いても何も飲むことのできない苦しみが続くのが特徴。欲望のまま自己中心的に生前を過ごした魂が振り分けられると言われています。

地獄道:六道の中で1番過酷な苦しみがある、罪人の歩む道。期間や罰の種類は犯した罪によって変わるので、細分化されていると考えられています。

以上の六道の中でも天道・人間道・修羅道が三善道、畜生道・餓鬼道・地獄道が三悪道とされています。

死後の流れ

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死後の魂はまず、審判を受けるために死出の山を超えなければなりません。6日間かけて約3200kmの山道を1人、黙々と歩く過酷な旅に出なければならないと考えられています。やがて山道を抜けると法廷に辿り着き、7日目に審判が開始。1番手の秦広王(しんこうおう)の針山を越える審判を受け、針山を越えると2番手の初江王(しょこうおう)の審判を受けます。

2つの審判を終えたところで三途の川を渡り、3番手の宋帝王(そうていおう)、4番手の五官王(ごかんおう)と続けて審判を再開。天秤を使って魂の罪の重さを計り、地獄行きかどうかを判断すると言われています。

そして5番手にはかの有名な閻魔大王が登場。嘘を見抜く浄波璃の鏡を使って審判を進めていきます。そして6番手の変成王(へんじょうおう)、7番手の泰山王(たいざんおう)の審判が下り、来世に歩む道がほぼ決定。さらにその後に続く8番手の平等王(びょうどうおう)、9番手の都市王(としおう)、10番手の三五道転輪王(ごどうてんりんおう)の再審を通して正確な審判を決定します。

死後〜6日:死出の山を越えるため、800里(約3200km)の山道を歩きます。

7日〜:泰広王(しんこうおう)が殺生を行ったかどうかの審判を開始。現世でいう初七日にあたります。この審判を終えると、いよいよ三途の川を渡ります。

14日〜:初江王(しょうこうおう)が盗みに関する審判を開始。

21日〜:宋帝王(そうたいおう)が浮気などの不貞に関する審判を開始。

28日〜:五官王(ごかんおう)が嘘に関する審判を開始。ここで魂が地獄行きかどうかを計るための計りが登場します。地獄行きに納得がいかない場合は再審を懇願することもできるようです。

35日〜:閻魔大王(えんまだいおう)が来世に歩む道を六道の中から決定する審判を開始。ここでは嘘を見抜ける浄波璃の鏡という水晶製の鏡を使って審判を進めていきます。嘘を吐いたら舌を抜かれるのもここです。

42日〜:変成王(へんじょうおう)が歩むことになった六道の中で、さらにどこへ生まれるのかを細かく決めるための審判を開始。転生に関する説明もここで受けると言われています。

49日〜:泰山王(たいせんおう)が来世で生きる姿、そしてその寿命を決める審判を開始。現世の四十九日にあたります。四十九日の法事を手厚く行うことで、魂の歩む道がより良いものになると言われていますよ。審判を終えると6個の鳥居の前に行き、向かうべき六道のどこかへ旅立ちます。

100日〜:平等王(びょうどうおう)が再審理を開始。現世の百箇日にあたります。一度決まった六道ですが、遺族の供養によってはより良い六道へ移ることができますよ。

1年〜:都市王(としおう)が再審理を開始。現世で言う一周忌です。ここでも魂の罪を見返したり、遺族の弔い具合を考慮して六道が変わる可能性があります。

3年〜:五道転輪王(ごどうてんりんおう)が再審理を開始。現世で言う三回忌です。死後の行いや遺族の弔い具合でさらに救済の措置を施してくれる可能性があります。

仏教の地獄には種類がある

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様々な罪に対する罰が与えられるように、地獄は8つに細分化されています。六道で地獄を歩むことになった魂は、そこから罪の重さに見合った8つのうちどこかの地獄へさらに振り分けられるのです。地獄のどこへ落ちるかは主に仏教で定められた五逆罪を犯したかどうかで判断されますよ。ちなみに五逆罪とは、父の殺害・母の殺害・聖者の殺害・仏様を傷つける・教団の和を乱す、の5つの罪のことです。

また8つの地獄は景気の長さや罰の辛さもそれぞれ異なり、地上に近い地獄はまだ苦しみが少なく、最下層の地獄へ行くにつれて苦しみは多く過酷な世界になっているとされています。

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