等活地獄:殺生で送られる地獄。殺し合いや鬼による拷問を受けます。
黒縄地獄:殺生と盗みで送られる地獄。熱せられた鉄でできた縄を使った拷問を受けます。
衆合地獄:殺生と盗みと邪淫で送られる地獄。刀葉林という刃物の樹木を登る罰を受けます。
叫喚地獄:殺生と盗みと邪淫と飲酒で送られる地獄。熱い鉄の上を走る罰と釜茹での罰を受けます。
大叫喚地獄:殺生と盗みと邪淫と飲酒と嘘で送られる地獄。叫喚地獄の罰をさらに重くした罰を受けます。
焦熱地獄:殺生と盗みと邪淫と飲酒と嘘と不信仰で送られる地獄。熱い鉄の上で焼かれ、薄く伸ばされる罰を受けます。
大焦熱地獄:殺生と盗みと邪淫と飲酒と嘘と不信仰と強姦で送られる地獄。今ままでの地獄の罰を10倍の重さにした非常に過酷な罰を受けます。
阿鼻地獄(無間地獄):殺生と盗みと邪淫と飲酒と嘘と不信仰と強姦と聖者や親殺しで送られる地獄。地獄の最下層で最も長い刑期と過酷な罰を受ける場所です。
仏教以外の地獄の概念
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仏教以外にも、世界にはキリスト教を始めとする様々な宗教が存在しています。私達日本人は無宗教の割合が多い少し珍しい国民ではありますが、やはり馴染みがあるのは仏教だと言う方が多いでしょう。しかし、そんな仏教以外の宗教にも地獄はちゃんと存在しているのです。
キリスト教における地獄
キリスト教には、ハデスとゲヘナという地獄が存在しています。ハデスは生前にキリスト教を信仰していなかった死者の魂が向かう場所で、神様の審判を待つ一時的な待機場のようなものです。ここで心を入れ替えて信仰心を高めれば、神様の救いを得て天国へと向かうことができます。
しかし、ハデスで救いを得られなかった魂は、本格的な地獄であるゲヘナへと落ちて行きます。さらに1度ゲヘナに落ちてしまうと2度と救いがなく永遠に業火で苦しむ運命だとされており、仏教の地獄よりもかなりシビアな審判であることが分かりますね。
イスラム教における地獄
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イスラムでは死後の魂は一旦冥界のバルザフに留まり、天使による審判を受けて天国行きか地獄行きかを決められると言います。そして地獄に落ちると最後、業火を使った様々な火の罰を受けることに。さらに階層も仏教のように細分化されています。罰の過酷さが異なる1層から7層までに分けられており、犯した罪やイスラム教以外に信仰していた宗教によって落ちる場所が変わるのが特徴です。
ヒンドゥー教における地獄
ヒンドゥー教は仏教にも影響を与えた輪廻転生の概念が存在しており、魂は新たな命として再び来世を歩み続けると考えられています。この輪廻の輪こそが苦行であり、ここから解脱することこそが真の平安だとされていますよ。基本的に死後の世界は存在しておらず、すぐに来世へと続くと考えらているので、他の宗教のような具体的な地獄像は存在していません。
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阿鼻地獄とは
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仏教で最下層の地獄とされている阿鼻地獄は、別名無間地獄とも呼ばれています。他の階層の地獄と異なり、想像を絶する罰が、ほとんど永遠と変わらない刑期で絶え間なく続くため、間が無い地獄ということで無間地獄とも呼ばれるようになったのです。
また阿鼻地獄は最も苦しい罰を最も長い期間受けなければいけない地獄なので、落ちる対象となる罪も重く、親殺しや聖者殺しなど他の地獄に比べて生前の行いが特に悪かった魂が落ちると考えられています。さらに他の階層の地獄に存在する転生の機会もなく、ほとんど永遠に苦しみ続けなければなりません。