殺生を避ける
死後の世界でも仏様による殺生の審判が行われるように、殺生は来世に歩む六道に大きく影響する罪です。殺生は人を殺すこと以外にも蚊や蟻を始めとする虫、豚や牛などの動物なども含まれています。
肉を食べたり蚊を叩き殺したりしたことは人間誰しもあるはず。この条件で殺生を裁くとなると、ほぼ全人類が地獄に落ちることになってしまいます。しかし仏様は殺生の理由やその結果もしっかりと審判で見てくれると言われているので、邪悪な心で殺生を繰り返さない限りそこまで重い罰を課せられることはないでしょう。
善行を意識する
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日頃から善行を心がけて過ごすことは、死後により良い六道を歩むためにとても重要になります。善の心を忘れずに小さくてもコツコツと徳を積むことで、仏様の審判で良い判定を受けることができるでしょう。嘘を吐いてしまったり、蚊や家畜に関する殺生などの人間が何気なく犯してしまう罪も、積んだ善行によって情状酌量されると考えられています。
卑屈になりすぎない
常日頃から死にたいと考えたり、生きることに前向きでない人生をおくることは、現世でも心に地獄を作ることと同等です。生や喜びに対する卑屈な心は、死後もそのまま魂を地獄へと導いてしまうと考えられています。
来世でより良い六道歩むにはできる限り前向きな心を持ち続け、幸せになることを諦めない姿勢が大切です。人間道を歩んでいる私達の命は仏様の教えを学び、生きる喜びを噛み締めながら人生を全うしなければなりません。
地獄の存在は現世を生きる私達への戒めかもしれない
こんな恐ろしすぎる地獄の話を聞くと死ぬことが恐ろしくなってしまいますが、閻魔様を始めとする審判を行う仏様達は罪を犯した経緯やその結果も見てくださると言われています。
人間誰しも嘘を吐いたり、蚊を始めとする虫や肉を食べることで奪った命が存在するでしょう。しかし多方面で積んだ善行や、仕方なく犯してしまった罪をしっかり考慮して私達が来世で歩む道を判断してくれます。日頃から良い行いを心がけ、大罪を犯さない限りは必要以上に地獄を恐ることはありませんよ。地獄の存在はこの世を生きる私達人間に、学ぶ姿勢や喜びを忘れない姿勢を教えてくれているのです。