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エンパスとは?共感力が高い人?8種類のタイプと特徴・セルフケアを心理学に詳しい筆者が解説

共感力に優れた繊細な人として知られる『エンパス』は、世間のさまざまなことに傷つきやすいといわれています。自分や誰かをエンパスだと思い、悩んだり戸惑ったりしている人も少なくないでしょう。今回は、そんなエンパスのタイプや特徴について心理学に詳しい筆者が解説します。セルフケアの方法も詳しくまとめているので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

エンパス・エンパス体質とは?

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エンパス・エンパス体質とは、心が敏感で人並外れた感受性や共感力を持っている人のこと。学術的にはしっかり定義された概念ではないため、さまざまな場面で汎用的に使われています。また、このエンパスはHSPの一種でもあるのです。心理学者であるエイレン・アーロン氏は、深層の処理(depth of processing)・過剰な覚醒(overarousal)・大きな情動(emotional intensity)・過敏な感覚(sensory sensitivity)の4つの感性を備えている人をHSPと定義しています。

また、精神科医のジュディス・オルロフ氏が定義する、エンパスが極度に反応する神経系を持つ真の反応者であるという説も有名です。ポジティブ・ネガティブに関わらず周囲のエネルギーを取り込み、なんでも自分のことのように感じてしまう皮膚の薄い人と評されることもあります。それゆえに、エンパスは通常の人より進んだ感受性や感覚の処理能力を持っていると考えられているのです。

エンパスもHSPも障害や疾患などではありません。その人が持っているキャラクターを指す言葉です。特に大きな支障がなければ、治療する必要もないでしょう。一方で感性が繊細であるために傷付いてしまう、負担を感じてしまうこともしばしば。そのため心理療法士のイルセ・サン氏は、エンパスやHSPの人は自分でスクリーンを張り、自分の心を守る必要があると主張しています。

参考:『エンパス尺度(Empath Scale)の作成』串崎真志氏
https://kansai-u.repo.nii.ac.jp/record/3112/files/KU-1100-20190331-02.pdf

参考:『高い敏感性をもつ子ども』串崎真志氏
https://kansai-u.repo.nii.ac.jp/record/3109/files/KU-0070-20181130-02.pdf

エンパスの特徴

  • 孤独を好む
  • 自然を好む
  • 人混みが苦手
  • 共感力が高い
  • 直感的に動く
  • 胃腸が弱りやすい
  • 相手に寄り添える
  • 感情移入が激しい
  • 空気を読みすぎる
  • 眠りが浅くなりがち
  • 環境や人の影響を受けやすい
  • 動物の気持ちを理解しやすい

エンパスはスピリチュアル的な存在?HSPと違いがある?

エンパスはHSPに属すると考えられていますが、この2つには違いがあるのです。基本的にさまざまな感覚や感性が敏感で、人や日常的な物事から受け取る感情が多いことは共通しています。一方でHSPは人に対して人物に対して不安を持ちやすく、エンパスは違和感や疲れ、秩序の乱れなどに不安を持ちやすいそうです。つまり、HSPの人が全員エンパスな訳ではありません。

また、エンパスはスピリチュアル的な存在に間違われることもありますが、あくまで繊細で敏感な感性や感覚を持つ人の特性を指します。超次元的な存在や、高次の力を持つ存在ではありません。通常の人よりも精神的な体験をする人が多いのは事実ですが、感性の話にとどまります。

参考:『高い敏感性をもつ子ども』串崎真志氏
https://kansai-u.repo.nii.ac.jp/record/3109/files/KU-0070-20181130-02.pdf

エンパスの特徴は男女で異なる?

エンパスの内面的な特徴は男女共通のものですが、外見の特徴は男女で異なるといわれています。まず男女共通の特徴として挙げられるのは、直感や感情の動きが人生に通じていると考えることです。両者とも直感的な感覚が人生に強く影響するタイプといわれています。特に自信のなさに関しては両者の弱点になりやすいようです。

女性のエンパスは、特に人生の意味を深く考えやすい傾向にあるといわれています。命の永遠性について考えることも多く、死後の世界や魂の存在意義などのスピリチュアル的な面にこだわることも多いようです。一方で男性は刺激的な物事を追求するタイプのエンパスであるほど、人生の意味を考えやすいといわれています。

顔の印象に関しては、男女ともに笑い顔であったり、童顔であったりする傾向にあるそうです。そのため周囲からは幼かったり、若々しかったりする印象を持たれやすいでしょう。思慮深い眼差しが印象的で目力があるため、目元を褒められることも多いかもしれません。

参考:『高い敏感性をもつ人(Highly Sensitive Person)は物事を深く考える(1)』串崎真志氏
https://core.ac.uk/download/pdf/250302992.pdf

エンパスは診断できる?

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エンパスは、主に医学博士やエナジースピリチュアリティの創始者などによって制定されたテストによって自己診断できます。学術的に定義された疾患や障害ではないため、医師やクリニックに診断してもらうことはできません。特定の診断方法も存在していないため、誰かをエンパスであると医学的に判断することは基本的に不可能です。

ここからは、ローズ・ローズトゥリー氏やジュディス・オルロフ氏が提案するエンパスのテストや判断基準を紹介します。自分がエンパスであるかどうか知りたい場合は、ぜひ利用してみてください。エンパスの自覚がある場合も、どんなポイントがエンパスに共通するかを知る機会になりますよ。

ローズ・ローズトゥリー氏によるエンパスの判断基準

ローズ・ローズトゥリー氏はエナジースピリチュアリティの創始者です。多くのエンパスに関する記事や書籍を執筆しているエンパスの第一人者で、日本でもその名が知られています。そんなローズトゥリー氏本人が公式ブログで発信しているエンパスやHSPについての情報をもとに、エンパスの判断基準をチェックしてみましょう。

  • 周囲が苦しんでいるときに幸せを感じられない
  • 必要以上に他人の問題を心配する
  • 他人といることを負担に感じやすい
  • 自分がどういう人間なのかわからない
  • 個人的に弱さ、不安、神経症などを感じている
  • 周囲に害のある人がいると攻撃・悪影響を受けやすい
  • 他人がエンパスであるかどうか声や顔から判断できる

 

参考: 『Energy Spirituality|Blog』Rose Rosetree
https://www.rose-rosetree.com/

ジュディス・オルロフ氏によるエンパステスト

精神科医のジュディス・オルロフ氏も、HSPやエンパスについて多くの著書を持つ人気の先生として知られています。オルロフ氏の意見や研究の結果は、日本の論文などでも使われており、エンパスに精通している日本の有識者の間でも有名です。そんなオルロフ氏が提案するテストもあるので、気になる人は受けてみてください。

  1. 過敏・内気・内向的という印象を持たれる?
  2. 頻繁に周囲に圧倒され不安になる?
  3. 口論や怒鳴り声で気分が悪くなる?
  4. 環境になじめないと感じることが多い?
  5. 人ごみに疲れたら1人の時間が必要?
  6. 騒音・臭い・話し声を強い刺激と感じる?
  7.  化学物質過敏症であり刺激の強い素材の服が苦手?
  8. 必要なときに早く帰れるよう自家用車を利用するのが好き?
  9. ストレスの対処で過食してしまう?
  10.  親密な関係に息苦しくなるのが怖い?
  11.  さまざまなことに驚きやすい?
  12. カフェインや薬に強く反応する?
  13. 痛みへの耐性が低い?
  14. 社会的に孤立しがち?
  15. 他人のストレス・感情・症状を吸収してしまう?
  16. マルチタスクが苦手で1度に1つのことしたい?
  17. 自然の中でエネルギーを補給する?
  18. 気難しい人やエネルギーバンパイアと一緒にいると回復に時間がかかる?
  19. 大都市よりも小都市や田舎の方が気分が良い?
  20. 大勢より一対一や少人数のグループを好む?

 

参考:Judith Orloff M.D.『Empath Self Assessment』
https://drjudithorloff.com/quizzes/are-you-an-empath-20-question-self-assessment-test/

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