部下の目標となるような良い上司でいるために、良い上司の特徴を、10社以上渡り歩いてさまざまな上司と出会ってきた筆者が解説します。
良い上司に共通する7つの特徴
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上司とは、部下をマネジメントする立場にある人です。組織の目標に向かって、部下を導く役割を担っています。良い上司の特徴はどのようなものでしょうか。
やさしくて親しみやすく、人柄が良い。同僚や友人であれば「あいつはいいヤツだ」と言われるような人が、良い上司とは限りません。
その1. 部下に仕事を任せる
できる上司は、部下の仕事に細かく口出しをしません。背後をうろついてExcelのフォーマットを修正させたり、誰にメールを打っているかをいちいち確認したりすると嫌がられます。
部下に任せた仕事なのに、やり方を事細かに指定することは無駄なこと。任せたのならやり方も含めて任せるべきです。任せられた方は嬉しいですし、最後まできちんとやり遂げようと努力するでしょう。
その2. 常に冷静で堂々としている
想定外の問題が起こっても、冷静に対処してくれます。忙しそうな様子を見せることなく、どんと構えている姿を見せてくれるのです。そのため部下は話しかけやすく、相談もしやすいでしょう。
上司があわてていては部下は余計に混乱します。一貫した態度を見せ、穏やかでありながら締めるところは締める。部下は見守られているという安心感を持って仕事ができます。
その3. 適切なフィードバックをする
逐一指示を出すのではなく、基本は見守りです。そしてプロジェクトの中盤で必ず一度フィードバックをしてください。間違った方向へ進んでいないかを確認し、道がずれていれば正しい方向へ導きます。
そのとき、間違いを批判するだけではいけません。このままではゴールにたどり着けないかもしれないから、どうすればゴールに到達できるかを一緒に考えるか、ヒントを与えて考えるように促すのです。
その4. チームワークを育む
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チームの和が大切です。部下が一致団結できるように、各部員への気配りを忘れません。良い上司はチームワークを育み、和を乱すものがいれば、なぜそうするのかと話を聞きます。
はみ出したものだけではなく、迷惑を被った他のメンバーにもフォローを入れるのです。互いの協力がチームの目標達成には不可欠だということを、上司は理解しています。
その5. 人材を適材適所に配置する
プロジェクトを成功に導くためには、適材適所に人を配置することが重要です。できる上司はそれぞれの得意を任せ、最短でゴールに辿り着くことができます。
企画、営業、事務など、会社の中にはさまざまにある業務。得手不得手には個人差があり、不慣れなことをさせても時間がかかり、ミスも起こるでしょう。得意を任された部下は、張り切って自分の業務に打ち込むことができます。
その6. 部下のミスを許す
良い上司は、部下のミスを許します。ミスは誰しも起こす可能性があり、ねちねちと問い詰めても仕方のないものです。それが前向きなミスであればむしろ歓迎するものになります。
前向きなミスとは、自分の器より大きなことに挑戦した結果のミス。より良い成果を求めた上での失敗は、責めるよりもアドバイスが必要でしょう。ただし、同じミスを二度行うことは許しません。ミス自体ではなく、ミスの内容が大切になるのです。