その5.注意力・集中力が低下する
うつ病の精神的症状として、注意力・集中力の低下も挙げられます。仕事や勉強など集中力が必要なことができなくなったり、本を読む・映画を観るなどある程度集中して続ける必要がある作業が困難になるのです。注意力が低下するために仕事でミスを連発してしまったり、思わぬ事故を起こしてしまう場合もあります。
こうした症状から、これまでのように職場や学校に通うことができなくなる人もいるでしょう。仕事や勉強だけでなく、これまでは楽しめていたはずの趣味から遠ざかってしまうこともあります。
うつ病によく見られる症状5選【肉体編】
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うつ病は精神の病気ですが、肉体的にもさまざまな症状が現れる病気です。気分の落ち込みや意欲の低下などの精神症状が自覚できない場合も、次に挙げる肉体的な症状があれば、うつ病にかかっている可能性も。ここでは、うつ病の人によく見られる肉体的な症状について5つ厳選してご紹介します。
その1.睡眠障害
うつ病によく見られる肉体的な症状として、睡眠障害が挙げられます。最も多いのが、眠れなくなる・寝つきが悪くなるというもの。また反対に、十分睡眠時間を取ったはずなのに朝起きられなくなる・異常に長時間眠り続けてしまうなど、過眠の症状が現れる場合もあります。長期間にわたって不眠や過眠が続く場合は、うつ病の可能性を考えてみた方が良いでしょう。
その2.食欲の減退
うつ病にかかった人の多くが、食欲の減退、または増進を経験しています。食欲が無くなり食事の量が極端に減ったり、何を食べても美味しく感じられないなどの症状が最も一般的です。食欲が増進する場合は、反対に必要ないほど大量に食べ続けてしまうことも。食欲が極端に落ちたり増進することで、短期間に大きな体重の増減が見られることもあります。
その3.疲労感・倦怠感
うつ病の肉体的に現れる症状として、疲労感や倦怠感も挙げられるでしょう。「特に何をしたわけでもないのに疲れを感じる」「何となく身体がだるい」と感じるため、日常生活の活動量も低下していきます。
この疲労感や倦怠感は、睡眠が十分にとれなくなることで引き起こされている場合も。睡眠による休息が十分にとれないために疲れが残り、疲れすぎて寝つきが悪くなる、という悪循環に陥ることもよくあります。
その4.身体の痛み
うつ病の症状として、身体の痛みが見られることもあります。痛みが現れる場所は、頭・首や肩、背中や腰などが多く、痛みによって日常生活に困難が生じる場合も。身体の痛みによって精神症状である気分の落ち込みが増すことも多く、うつ病にかかった時は身体の痛みの改善にも注目する必要があります。
その5.動悸・息苦しさ
うつ病の身体症状として、多くの人が動悸や息苦しさも感じています。強い落ち込みや不安感から胸のあたりに不快感を感じ、その不快感が強いために動悸や息苦しさをして自覚されるのです。またこの他に、息切れや口の渇きなどの不快な症状を自覚する人もいます。