人生の悩み心や体

過去の過ちは断ち切れる?後悔からの抜け出し方5つを心理学に詳しい筆者が解説

過去の過ち・後悔はうつ病につながることも

過去の過ちや後悔で精神の疲弊が続くと、うつ病を発症するリスクが高まります。精神の疲弊で不眠症、食欲不振、自律神経の失調など、さまざまな弊害を引き起こし、徐々にうつ症状が深刻化してしまうケースが多いようです。過去の過ちに固執して精神をすり減らしている人は、本来は真面目で神経質であることが多いと言われています。誠実な性格が過ちを過剰に気にして、自分を攻め続けてしまうのです。徐々に深刻化するうつ病は自力で気付かないこともあるので、少しでも自分の精神状態に違和感を感じた場合は速やかに医療機関を受診してください。

過去の過ちで人を傷つけていると後悔が深いことも

人を傷付けている「過去の過ち」は、当然ですが伴う後悔が深いといわれています。人を自分の過ちに巻き込んでしまった罪悪感が非常に強く、当時の被害者のことが気になってしょうがないという人も多いでしょう。もちろん自分の過ちで人を傷付けたことは後悔し反省すべきことですが、人は誰しも誰かを傷付け、誰かに傷付けられて生きていることが多いものです。過去の過ちを抱えている人でも、他者に傷付けられた経験はあるでしょう。つまり、自分が傷付けた相手も、自分と同じように誰かを傷付け、傷付けられるこの世のサイクルの中に暮らす1人なのです。

反省する日々を過ごすことは、そんな人を傷付けた過ちから人生を学ぼうとした日々でもあります。一方で、相手に許しを乞いにいきたいかもしれませんが、相手は過去を思い出したくないかもしれません。相手と自分に縁があればまた巡り会えますが、そうでない場合はそれぞれが過去を受け止めて自分なりに昇華するしか道はないのです。

過去の失敗を引きずる必要はない?

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結論として、過去の過ちや失敗は引きずる必要があります。必要があるというよりは、引きずる過程が自然な心や意識の流れなのです。無理に過去を封じ込めようとしたり、忘れようとしたりすると、反対に強烈なトラウマや心のしこりとなってしまします。自分が犯してしまった過去の過ちや失敗と真摯に向き合い、自分の中で分析を進めることが人生を好転させる近道です。他人や医学の力を借りても良いですし、自分なりに時間をかけても良いでしょう。自分なりに引きずって人生に活かしてみてください。

嫌な記憶のフラッシュバックは病気の可能性も!向き合って人生を好転させよう

今回は、「過去の過ち」が心身や人生に及ぼす弊害、そしてその弊害からの抜け出し方を紹介しました。過ちや失敗はショックが大きく、記憶に残りやすいもの。しかしそのどれもが、短期間で無理やり消化できるものではありません。時間をかけてしっかりと向き合い、反省や後悔を繰り返すことで、人生はカルチベートされていきます。もちろん過ちを忘れて人生を好転させることはできません。犯してしまった過去の過ちは現在からは変えようのないものとして受け入れ、しっかり自分の要素として抱えていきましょう。

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