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扇は縁起が良い物?6つの理由や詳しい由来をスピリチュアル好きの筆者が解説!

扇の上品な使い方

ここからは、縁起が良く日常へ積極的に取り入れたい扇の使い方を紹介していきます。扇の小粋に使いこなしたい、扇の使用上のマナーを知っておきたいという方はぜひチェックしてみてください。

上品に涼をとる

まず一般的に知られている扇の使い方は、扇いで涼をとることでしょう。基本的であり、本来の扇の実用性を活かした使い方です。しかしそんな涼の取り方にも作法があります。ただうちわと同じようにバサバサと風を起こすようでは、品のある使い方とは言えません。


基本的に扇で風を起こして涼をとる時は、「下から扇ぐ」のが上品であるとされています。左右に振って風を起こすような方法と違い、下から扇ぐ所作はとても品がありマナーに則っているのです。そのため扇ぐ時は下側から優しく扇を振るように意識しましょう。

好きな香りを付けて使う

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扇は好みの香りを付けて使われることも多々あります。古来より日本には自分の持ち物に香りを付けて楽しむ文化があり、平安時代には衣類や小物に香りの良い薫物を使った「空薫物(そらたきもの)」が貴族の間で流行しました。人々は薫物を焚き、扇を含むさまざまな持ち物に香りを付けていたのです。

現在でもその文化は健在で、扇用のお香や香油などが販売されています。これらのアイテムは周囲に不快感を与えない優しい香りで、上品に扇を香らせて使えるのが魅力です。一方で、本体に香りが付いている「白檀扇子」も、香りを楽しめる扇として知られています。華やかで落ち着きのある白檀を使用した扇は、それ自体がお香の役割を果たすのです。香水とは違う上品で優しい香り、場面を問わず使用できます。

挨拶時に膝前へ持つ

扇は挨拶をする時の所作に使うのもおすすめです。座って誰かに挨拶をする際に膝前に持ち、礼をするのがマナーとされています。茶道や伝統芸能の稽古、冠婚葬祭などで正座をする場面では、これが正しい座礼なのです。鞄に入れていたり、腰元に刺していたりしても、取り出して必ず膝前へ持っていきましょう。

この作法は上流階級の人々や僧侶によって室町時代に決められたもので、扇を使って相手と自分の間に結界を張るという意味を持っています。結界や境界を経た所から挨拶をすることで「私はあなたを尊重しています」という謙虚な姿勢を見せたのです。

一方でこの作法は武士の文化に由来しているという説もあります。武士は鉄で作られた武器となる扇「鉄扇」を持っていることが多く、「私はあなたをこの扇で攻撃しませんよ」と、相手を信用を見せるためにその扇を膝前に持って挨拶をしたため、その作法が広がったとも考えられているそうです。どちらの説にも、挨拶をする相手を思いやる気持ちが込められていると分かりますね。

縁起物の扇をおしゃれに取り入れてみよう!

扇は古来より縁起が良く、神聖な物とされてきました。神様を招いたり、魔障を払ったりと、私たちの心身をスピリチュアルな面から健やかに導くためには重要な役割を担う存在なのです。特に現在では扇は非常に手に入りやすく、誰でも気軽に持つことができます。そのため、これらの恩恵を生活に取り入れることはとても簡単です。

自分の気を健やかに保ちたい、高次からの追い風が欲しいと考えている方は、ぜひ扇を購入して持ち歩いてみましょう。作法を守って上品に使いこなせば、所作を彩るアイテムとしても活躍しますよ。扇はおしゃれを楽しめる非常に身近な縁起物なのです!

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