人に頼るのが苦手と感じているあなたも、必ず人に支えられて生きているのです。そのことを自覚するだけでも、頼るのは悪くないとわかるでしょう。
今回は人に頼るのが苦手な人の心理と原因、それを克服する方法を、かつては人に頼るのが苦手だった筆者が解説します。
- どこまでが「自己責任」か
- 人に頼るのが苦手な心理
- その1. 断られるのが怖い
- その2. 弱い自分を見せたくない
- その3. 人を信用していない
- その4. 頼ることに罪悪感がある
- その5. 一人でやり遂げたい
- 人に頼るのが苦手な原因
- その1. 幼少期の影響
- その2. 責任感が強い
- その3. プライドが高い
- その4. 自分にも他人にも厳しい
- その5. 理想が高い
- 人に頼るのが苦手な自分を克服しよう
- その1. 頼られる側を想像する
- その2. 小さなことから練習してみる
- その3. 人の役に立つのは嬉しい
- その4. 頼ることで相手との関係性もよくなる
- その5. 断られた=嫌われたわけではない
- 人に頼り、頼られる自分になろう
この記事の目次
どこまでが「自己責任」か
昨今何かと耳にする「自己責任」という言葉があります。正社員になれなかったのは自己責任、収入が少ないのは努力が足りないから、という論理で使われるものです。とはいえ、全てを自己責任と断じてしまうのは無理があるでしょう。
生まれる場所や親を選べないように、災害やパンデミックはいつどのように起きるかわかりません。備えていなかったことを自己責任と切り捨てるのは、後々自分の首を絞めることにもなり得ます。
現在の自分の立場は、たまたまそこにいるのであって、全てが自分の努力によるものではないことを自覚することが大切です。
人に頼るのが苦手な心理
助けてもらいたいけど、うまく頼めないことはありますよね。お願いする時の言葉選びや、具体的にどう手助けして欲しいのかを説明するのが面倒で、まあいいやとなってしまう。頼みたくても頼めない時、どのような心理が働いているかご紹介します。
その1. 断られるのが怖い
image by iStockphoto
断られるのが怖いばかりに、頼むことができないのです。頼んだからといって、必ずやってくれるとは限りませんよね。「それは無理」「いま手が離せない」など理由は様々ですが、断られる場合も当然あります。
気軽に頼んだことが断られてもそれほどダメージは受けないかもしれません。でも、どう言えばいいか考え、意を決してお願いしたことを断られたら、ショックを受けそうです。
その2. 弱い自分を見せたくない
人に頼ることは、つまり一人ではできないということ。それを恥ずかしいことだとする考え方です。筆者がこのタイプで、我ながら面倒くさい性格だと自覚しています。
頼った時に、「できなかったんだね」と思われるのが嫌で、頼みたくないのです。ちょっとした軽作業であっても、「どこまでできてる?」「どこからやればいい?」と聞かれるだけで、なぜか自分が責められたような気になることもあります。
その3. 人を信用していない
人に頼んだ結果、希望通りにならない可能性もときにはあります。それでも手伝ってくれて助かった、ありがとうと言わなければいけません。
自分以外の人にお願いするときは、やり方が違ったり、質が違ったりすることを覚悟する必要があります。自分でやったほうが早いからと切り捨てていては、いつまでも頼れません。
その4. 頼ることに罪悪感がある
人に頼ってしまった自分はなんてダメな人間なんだろう、と自分を追い込んでしまいます。相手の貴重な時間を奪ってしまった、人に迷惑をかけてしまったと落ち込むのです。
頼るのは良くないこと、自分ひとりでやるべきことだという強い思い込みが働き、頼ることができません。一人で抱え込んで、結局パンクしてしまうこともあります。
その5. 一人でやり遂げたい
image by iStockphoto
自分一人でやり遂げたいという思いから、頼ることをしないタイプもいます。こつこつと頑張った達成感を一人で味わいたいのです。
一人で成し遂げたことは自信になりますし、その成果は全て自分のもの。誰にも分け合いたくないのです。努力家であることは間違いありません。しかし、成果を独り占めしたいというエゴも、そこにはあるのです。