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雨の日はどうして憂鬱に感じるの?その原因と5つの対処法をメンタルヘルスに詳しい筆者が解説

雨の日が好きな人と嫌いな人を分けたなら、おそらく嫌いな人の割合は7~8割に達するのではないかと思うほど「雨が嫌い」という人は多いですよね。「朝起きて雨が降っていると、それだけで気分が沈む…」という人もいるでしょう。気分が落ち込むためか体調が悪くなることもあります。

でも実は気分のせいだけではなく、実際に天候が体調に影響を及ぼしているのです。今回は雨の日が憂鬱に感じる原因と5つの対処法についてメンタルヘルスの本をいくつも読んできた筆者が解説いたします。

雨の日はなぜ憂鬱になる?原因3つ

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雨の日になると頭痛を感じたり、だるさを感じたりする人も多いかと思います。どんよりした空を見ているだけでも憂鬱に感じるのに、体調も悪くなってしまっては雨の日を好きにはなれませんよね。まずはなぜ雨の日が憂鬱に感じるのか、その原因について見ていきたいと思います。

原因1.湿度が高い

雨が降って湿度が高くなると空気はじめじめしてきますし、まとわりつくような湿気は鬱陶しく感じてしまいますよね。せっかく朝に時間をかけて髪をセットしても、通勤・通学中に髪がはねてしまってイライラ…といったこともあるでしょう。

さらにそういった気分的な問題だけではなく体調にも影響が出てきます。湿度が高い状態では体内の水分が外に排出されず、体の内側に溜まってしまうのです。水分の調整ができないと、むくみや消化不良・食欲不振などさまざまな体調不良を引き起こします。

原因2.自律神経が乱れる

気圧による変化は体調やメンタルにも影響を及ぼします。雨が降るときは気圧が低くなりますが、その気圧の変化を内耳という耳の一番奥にある器官が感じとると、その情報は脳に伝えられ気圧の変化に体を合わせる準備を始めるのです。

しかしこのときに自律神経が乱れてしまうことがあります。自律神経とは交感神経と副交感神経の2種類で構成されている器官のこと。この2種類のバランスを保つことで血液の循環や呼吸、消化、代謝などさまざまな機能をコントロールしているのです。そのため自律神経が乱れると、頭痛やめまい、吐き気といった体の不調を引き起こします。

原因3.日照時間が少ない

太陽が見えず空が暗いというのはそれだけで気分が落ち込むものですが、実は日照時間も体調に関係しているのです。人は太陽の光を浴びることによって脳内に「セロトニン」という物質が分泌されます。セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれており、精神を安定させてくれたり頭の回転をよくしてくれたりする働きがあるのです。

うつ病はこのセロトニン不足が原因の一つとも考えられているくらい、人間の脳にはなくてはならないもの。雨の日にぼんやりしたり憂鬱な気分になったりするのは、このセロトニンが普段より不足していることが原因かもしれません。

雨の日に憂鬱さを感じるときの対処法5つ

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ここまで雨の日を憂鬱に感じる原因について解説いたしました。気圧の変化が私たちの心身に影響を及ぼしているということがわかりましたね。気圧や天候によって体調が悪くなる現象は「気象病」とも呼ばれています。その影響を少しでも弱めることはできないのでしょうか?

気圧から受ける影響は体質やその日の体調によっても変化するため「必ずこれが効く!」と一概には言えませんが、効果があるとされる方法はいくつかあります。ここからはその対処法について見ていきましょう。

対処法1.耳を温める・マッサージする

耳の奥にある内耳の血流が悪くなっていると上手く気圧センサーが機能せず、自律神経の乱れを引き起こす可能性があります。耳や耳の周辺を温めたり、軽くマッサージすることによって血流をよくしてあげましょう。頭痛やめまいの原因が内耳にある場合は、症状が改善されていくはずです。

対処法2.普段から規則正しい生活を心がける

自律神経を整えるためには規則正しい生活を送ることが重要です。毎日同じ時間に起きて同じ時間に寝る、お風呂に入るときは湯船につかるようにする、1日3食しっかり食べるといったことを心がけましょう。基本的なことではありますが、自律神経を整えるためには有効です。普段から自律神経を整えておくことで雨の日でも不調が起きにくくなります

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