17種類の縁起の良い植物を、植物を愛する筆者が解説します。
17種類の縁起の良い植物
古くから世界各国の神話や伝説に、植物が登場しています。それぞれの話しの中で扱われている様子から、花言葉や言い伝えが作られました。そして花言葉や言い伝えが、植物の様々なシンボルになっていったのです。
植物のもつ良い意味が、縁起の良い理由になっています。他にも植物の特徴や、強い生命力から意味がとられているのです。縁起の良い植物を17種類、解説していきます。
1:松「不老長寿」
松は樹齢がとても長く、長いものだと数百年以上生き続けます。樹齢が長いことから「不老長寿」のシンボルになりました。
お正月は別の言い方で「松の節句」ともいわれています。節句では、その季節で最も生命力に満ちた植物を飾るのです。植物から生命力をいただく儀式と、考えられてきました。家の入口である玄関や門に、松を飾って年神様をお迎えします。
2:竹「繁栄」
竹は「繁栄」のシンボルです。寒い冬でも枯れずに、緑が色あせることはありません。穢れのない、清い植物と考えられたのです。
勢いよく真っ直ぐ伸びて、地中深くに根を張ります。長く真っ直ぐ成長する姿から「志しを曲げない」という意味をもっているのです。
3:梅「喜び」
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冬の厳しい寒さを乗り越えて、春の訪れを一早く伝える植物が「梅」なのです。春の訪れを知らせてくれるため「喜び」のシンボルになっています。
お祝い事・引き出物などで、よく使われている植物です。「松」「竹」「梅」の3本の木を植えると、幸福が訪れるといわれています。
4:菊「邪気払い」
菊は「高貴」を象徴する花であり「高潔」「高尚」といった花言葉をもっています。古くは漢方薬や虫よけに使われ「邪気を払う」花とされていました。
他に干した花びらを枕に入れると、よく眠れるともいわれているそうです。食用にもされている菊は、体内を浄化する作用をもっています。
5:榊(さかき)「神の木」
榊(さかき)は昔から、神聖な木とされてきました。神事に使われ、神棚にお供えされている植物です。名前の由来は、様々な説が残されています。神木を表す「賢木」・神の世界と人間界の「境の木」など、神に関するいわれが多いのです。
「栄える木」とも呼ばれ「繁栄」を意味する、縁起の良い木になりました。1年中、葉を付けて枯れないことから「永遠の命」のシンボルにもなっています。
6:柊(ひいらぎ)「邪気払い」
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柊(ひいらぎ)の葉は、先端が尖っています。鋭く尖った葉をもっていることから、悪い物を遠ざけるとして「邪気払い」「魔除け」の意味をもちました。
神聖な植物として、正月や節分に飾られています。柊の名前の「ひらき」が「運を開く」とも考えられたそうです。