ケサランパサランとは、一体どういったものなのでしょうか?5つの特徴・3つの語源・4つの説をケサランパサランを捕まえた筆者が解説します。
1:見た目と実態
ケサランパサランは、白い綿毛のような見た目をしている「物体」です。たんぽぽの綿毛のようで、その見た目から植物だと思われることが多いでしょう。
目に見えて、実際に存在するものです。しかし謎が多く、未だに実態はよく分かっていません。植物なのか動物なのか、何であるのかはっきりしていないものなのです。
2:幸福をもたらす「精霊」
ケサランパサランは何であるか分からず不思議なものであることから、特別な力を持った精霊に近い存在とも考えられています。見つけた人に「幸福」をもたらす、といわれているのです。具体的には「病気にならない」「金持ちになる」「衣服が豊富になる」とされています。
繊細でとても軽くすぐに吹き飛んでしまう見た目から、幸福にする効力を出し切ると消えてしまうとされているそうです。
3:東北地方に伝承される「生き物」
日本では東北地方を中心に、ケサランパサランが伝承されています。伝承では幸福を与えてくれますが、捕まえても他人に見せると幸福が去っていくとされているのです。また1年に2回以上見ても、幸福は去ってしまいます。そのため捕まえられても、人に見せたり教えたりすることはなかったそうです。
また大切に育てると、繁殖するといわれています。繁殖するということが、生き物と考えられている理由になっているのです。
4:どこにいるのか?
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ケサランパサランは東北地方以外でも、国内全土で確認されています。理由は分かっていませんが、ビワの木の近くで見つけたという話しが多いそうです。ビワの木の近くにいることから「ビワの木の精霊」ではないかとも考えれています。
精霊であるのなら街中で探すよりも、自然の多い場所で探した方が見つかるかもしれません。また日本以外でも、アメリカやヨーロッパといった海外でも確認されています。
5:飼育方法
もしもケサランパサランを捕まえることができたのなら、飼育してみてはいかがでしょうか?正しく飼育すると、大きくなるそうです。また、増殖するともいわれています。
飼育するための保管場所として、桐の箱を用意してください。桐は防虫・防カビ・防臭効果があるため、飼育するのに適しているのです。箱に小さな穴を数カ所開けて、空気穴を作ります。そして餌を、定期的に与えるそうです。白粉(おしろい)を、与えてあげてください。白粉がない場合は、デンプンやコーンスターチといった植物性の白い粉を代用してもよいそうです。
語源についての3通りの説
ケサランパサランの語源については、諸説あるようです。不思議な響きを持つ、言葉の語源についてみていきます。以下の、3通りの説が有名です。