魔女の歴史とは?
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魔女といえば黒魔術を使って善良な人々に悪さをするというイメージですよね。でも魔女のこのイメージは、中世における魔女狩りに由来するといわれています。ここでは魔女がどうして悪いイメージとなったのかを考えてみましょう。
魔女は尊敬される存在だった
魔女というと悪魔の使いというイメージがありますが、最初は魔女と呼ばれる人々は魔術を使っていたわけではないようです。ハーブなどの薬草を使って人々の病を回復させたりするなどの民間療法に精通した人と考えられるでしょう。そのため当初は魔女と呼ばれる人々は、民衆から親しまれ尊敬される賢い女性であったといえるでしょう。
しかし、一神教であるキリスト教が力を得ると万物に神や聖霊が宿ると考える人々の信仰は否定されることになります。そのため様々な知識で民間療法を行う人々は魔術を使う者として疎まれ悪魔の使いと信じられるようになったといえるでしょう。
魔女狩りが行われた理由
邪悪な魔術を使う者としてキリスト教社会の中に定着した魔女。その多くはごく普通の女性でした。ただ魔女として根拠のない罪で拷問を受け、その苦痛に耐えかねて「魔女である」と自白したといわれています。ジャンヌ・ダルクも女性でありながら兵士として勇猛果敢に戦ったがゆえに魔女として処刑されることとなりました。
ときには政敵を陥れるための手段として男女を問わず魔女として告発されたようです。男性の場合は魔法使いと呼ばれることも。キリスト教にとって魔女は異端であり許すことができない存在だったのです。この魔女に対する考え方は依然としてヨーロッパ社会の中に根強く残っているといえるかもしれません。
現代でも魔女は存在しているのか?
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現代にも魔女といわれる人々はいるのでしょうか?日本では考えられませんが、アメリカやカナダでは新しい宗教の形として魔女があるといわれています。またアフリカなどではいまだに魔女として裁かれる女性がいるのだとか。ここでは現代の魔女について解説しましょう。
新しい宗教としての魔女として存在する
アメリカやカナダで活動しているウイッカと呼ばれている新しい宗教があります。ウイッカを信じる人々をウイッカンと呼ぶそうですよ。彼らはヨーロッパで古来より信仰されてきたようにすべてのものに神が宿っているというような多神教の考え方を持っているのです。これだけでキリスト教においては異端。
ウイッカンは、ハーブなどを使った治療や占い、まじないを実践しています。ウイッカンは「人を傷つけない」ということを教義としている宗教。ウイッカンはいわゆる魔術を使いますが、それは20世紀に入って得られた新しい知識に基づいているものがほとんどだと主張していますよ。
現代も残る魔女としての迫害
現代のヨーロッパでは魔女を探し出して迫害するといった事例はほとんど見ることができません。しかし世界各地で「魔女は悪魔の使い」という考え方は残っているといえるでしょう。
事実アフリカなどのキリスト教国において、家族の死や病、不幸が訪れるといったことを悪魔、すなわち魔女の仕業として裁かれているという事実があります。現状はヨーロッパの中世とほとんど変わりがなく、審議されることなく告発のみで投獄されている女性が多く存在しているといえるでしょう。
とんがり帽子が魔女の象徴といわれる3つの理由
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魔女というととんがり帽子。私たちはなぜとんがり帽子というと魔女と考えるようになったのでしょうか?またとんがり帽子には起源があるのでしょうか?ここでは魔女のトレードマークといえるとんがり帽子の起源などについて詳しく解説します。