典型的な理不尽なクレームとはどんなもの?
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顧客からのクレームの中身には実にさまざまなものがありますが、真摯な姿勢で問題と向き合い、解決していくことが基本であることは言うまでもありません。ユーザーに不便を強いて迷惑をかけているのですから、素直に謝罪し対策を講じなければならないのです。しかし、顧客の中には不条理な要求をしてきて、無理なことを言ってくる人もいます。いわゆる「ヘビークレーマー」と呼ばれる人たちですが、彼らは過度な損害賠償を求めてきたり、自分の要求が受け入れられない場合、ネットのこ口コミなどを通して、誹謗中傷するケースもあるくらいです。
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1.責任者に対応してもらう
過度なクレームを入れてくる顧客は、こちらが真摯に対応してもなかなか納得せず態度を増長させていくことが少なくありません。このような顧客に対しては、自分1人で対応するのではなく組織責任者に対応してもらうことを考えるべき。事業者として一貫した態度で対処することが重要なポイントとなってくるのです。店舗などなら現場スタッフが接客し、メーカーなら営業担当者が顧客との接点を持ちますが、判断権限を持たない社員やスタッフだと対応に一貫性がない場合もあるため、クレーマーから突っ込まれてしまう可能性があります。
そのようにならないためにも、権限を持つ責任者に対応をしてもらうことも考えておかなければなりません。
2.要求を拒否する旨を明確に伝える
悪質なクレーマーは常識外れの要求をしてくる場合がありますが、会社として利益をもたらすどころか大きな損害になる相手なら、他の顧客に対して迷惑を与えかねません。理不尽なクレームをクローズして本来の業務に注力するためにも、クレーマー顧客の要求は毅然とした態度で拒否する旨を伝えることも必要です。中途半端に「対処します」「検討します」といった発言は、事業者として責任を認めたと受け取られかねないため、「対応いたしかねます」と明確に断ることを忘れないでください。
3.告訴することも検討する
クレーマーの要求があまりにも非常識で過度な過場内容なら、「威力業務妨害」として告訴することを検討しなければならないでしょう。特に店舗など他の顧客がいる場所で大声でクレームを言ってきたり店舗にある物を蹴ったり、スタッフに暴力を振るうなどの行為はまさに威力業務妨害に当たります。悪質なクレームが収まらないなら、警察に通報することも必要でしょう。なお、実際には威力業務妨害罪で告訴することをクレーマーに伝えると、その時点でクレームが止まるケースも多いです。
理不尽なクレーマーに対する仕組み作りも大切
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理不尽なクレーマーに対しては毅然とした態度で臨むことが大切ですが、クレーム対応は企業にとって重要な課題の1つ。基本的に顧客からクレームが出てくるということは、市場からの貴重な意見ということを理解をしなくてはなりません。なぜならクレームは、その会社の製品・サービス改善の貴重な情報源となるからです。しかし、ヘビークレーマーの場合、サービス向上のままでためのクレームというより、脅迫・業務妨害、あるいは理不尽な金銭的な要求といった悪質なものになります。このようなクレームに対処するための仕組み作りをしておくことも重要な取り組みになるのです。
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1.マニュアルを作成して対応する
クレーム対応の仕組み作りで、始めに着手しておきたいことは、対応のマニュアル準備。組織のクレーム対応力を高めるには、シチュエーション別にマニュアルを作成することから始めましょう。作成する上で考慮すべきことは、自社の企業理念に基づいた顧客の対応方法です。また、何を重視するのかを明確にしておくことも忘れてはなりません。マニュアル作成後は、全社員に共有して画一的な対応を徹底。場当たり的な対応にならないよう、どの社員も一貫性のある対処が可能となります。個々の裁量に委ねる自由度も考慮しなければいけないときもありますが、個人レベルの力量に頼り過ぎないようにすることが大切です。