世界中で愛されるリスの生態
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非常に愛らしい小動物でペットとしても人気なのが、リス。リスは日本のみならず、世界中に仲間が生息しており、砂漠地帯以外には生息をしているといわれるほどです。そのリスの仲間は285種にものぼり、多種多様な変化を遂げています。リスは主に雑食で、木の実や草木の他にも昆虫や小動物を食べることも。子育ては人間とは違い、オスが主に担当します。オスに育てられた子リスは約1年で大人となり、一人立ちをするのです。
日本に生息しているリスはニホンリス・エゾリス・エゾシマリスの3種類。この他に、リスの仲間であるムササビやニホンモモンガも生息しています。リスは環境への適応能力が高い動物ではありますが、世界中を見ても砂漠地帯のような気温が高すぎる場所では生きていけないのが特徴です。そのため、日本でも極寒の北海道では観測されますが、温暖な気候の九州地方や沖縄地方ではリスの観測がされていません。
リスが縁起が良いといわれる理由
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小さく愛らしい姿をしているリスですが、幸運のシンボルや見かけると良い出来事があるなど、縁起の良い動物といわれています。日本の神社では神様の使いとしても考えられているほど。なぜリスが縁起が良いといわれるようになったのか、リスの縁起が良いといわれる理由をご紹介していきます。
理由1:顔がネズミに似ている
可愛い姿をしているリスの顔をよく見てみると、ある動物とよく似ていることがわかります。それは「ネズミ」です。餌を口に頬張りもぐもぐと咀嚼している顔は、まさにハムスターにそっくりですよね!リスは漢字で「栗鼠」と表現され、栗などの木の実を食べる鼠という意味です。鼠は多産であることから、子孫繁栄の象徴であり幸運を意味する動物の内の一つ。そのネスミに顔が似ていることから、縁起が良いといわれるようになりました。
しかし実際のリスは年に1~2回出産をしますが、1度の出産で産む子供の数は平均で3~4匹と多産とまではいきません。そのため、事実とは異なるけれども縁起が良いといわれる理由には、鼠と顔が似ていることが非常に大きな理由になっているといえるでしょう。
理由2:生態の特徴から
リスは冬眠をする生き物。これはリスだけに限った話ではありませんが、冬眠をする動物は秋にたくさんの食べ物を食べてエネルギーを「蓄える」ことができます。そのため、風水では金運アップの効果があると考えられていますよ。また、リスは友達をたくさん連れてくるともいわれるので、金運をたくさん運んできてくれる幸運の象徴として、縁起の良い動物であるといわれるようになりました。
理由3:神様の使いである
リスはふと下を向いた様子が、山の神様の意思を伝えているように見えることから、神様の使い(神使)でもあるといわれていますよ。あまり数は多くありませんが、日本の神社でも実際にリスを神使として祀っている神社が存在しています。神様の使いとして祀られる神聖な生き物であることから、縁起が良いといわれるようになった由縁です。
リスを神様の使いとして祀っている神社2選
実際にリスを神様の使いとして祀っている日本の神社を2選ご紹介します。ご紹介する神社では、境内でリスが元気に走り回る姿を見られるスポットとして、多くの動物愛好家や写真家が訪れていますよ。また、境内でリスに出会えると良いことが起こる前兆といわれているので、運試しに足を運んでみるのもおすすめです。
その1:京都の平野神社
リスを神様の使いとして祀っているのが、京都の北野天満宮近くにある平野神社。桜の名所としても有名な神社で、リスが桜の花びらを抱えて尾におみくじを巻き付けている「りすのお告げ」みくじが人気です。ご祭神には、今木皇大神(いまきのすめおおかみ)を祀っています。
今木皇大神は源気新生・活力生成のご利益を頂ける神様で、4神の総称でもありますよ。ご祭神の名前に木が入っていたり、平野神社の神紋は桜であることから、リスが生息する山に関係していますよね。このことから、山の神様のお告げを伝える動物であるリスが神使となっています。