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誰かを許せないという苦しい気持ちを和らげる対処法はある?心の平安を取り戻すための5つのステップをネガティブな気持ちを大切にする筆者がお伝え

誰かを許せない!と感じた時。その心では対象者の言葉を何度も反芻したり、その行動に対して怒りを感じていることでしょう。筆者にも経験はありますが、その状態はとても苦しいもの。世の中には「相手を許しましょう」という言葉もありますが、筆者は経験からまず「相手を許せない自分を癒す」ということが大切なのではないかと考えます。

本記事では、相手に焦点をあてるより自分に集中するという内容で「許せないという感情を和らげる対処法」と5つのステップをご紹介していきます。

誰かを許せないと感じるのはどんな時?

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許せないという感情は誰しも持つことはあると思います。多くの場合は、相手から「信じていたのに裏切られた」「嫌なことをされたり馬鹿にされた」「何かを奪われた」という状況になったときではないでしょうか。結果、自信がなくなったり心身の健康が崩れたりとネガティブな変化が生じたりすることで、相手のことを許せないと思うようになるのです。

理不尽なことであれば果敢に行動をすることでドラマのように相手を成敗、スカッと出来ればよいですが、現実はなかなかそうもいかないもの。

誰かを許せないという感情で苦しくなるのは何故?

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相手を許せないと感じているときには、そこに怒りの感情があります。時には相手の言動を昨日のことのよう繰り返し思い出してイライラしてしまうこともあるでしょう。「許せない」という気持ちが長い年月を経て「憎しみ」へ変化することも。その相手のことを考えるたびに、ネガティブな感情がわいてきて苦しくなるのです。

ただその状況は、嫌いな他人や過去にたくさんの時間を費やしている状態であり、あなたの心身の健康を害することに。メリットはないといえるでしょう。自分と良好な関係を築くために、その状況を解消する対策を実践することをおすすめします。

誰かを許せないときの対処法と大切な5つのステップ

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筆者はネガティブな感情を感じた時にはまず、「自分を癒す」ということが大切だと思っています。許せないという感情を抱いた時は、許せないと感じるにはちゃんとした理由があるはず。その気持ちを無理に抑え込もうとしたり、良い人になろうとして相手に感謝しようとしても心の傷は治りません。

もしあなたも誰かを許せないと感じているのなら。相手を変えることが出来ませんので、まずは自分の心を癒して状況を整えることが大切。それには順番がありますので、そのための対処法と5つのステップを順を追ってお伝えしていきます。

ステップ1:許せない!で苦しくなった時→感情を受けとめ寄り添う

まず、感情を受け止めて寄り添うことをしてみましょう。その感情に寄り添うことが出来るのは最終的には自分だけです。友人に話をすれば共感してもらえてすっきりするかもしれません。セラピストに相談すれば、その感情に寄り添ってもらえて癒されたと感じることもあるでしょう。ただそれは、相手を鏡にして自分自身で自分に寄り添っているということ。自分が自分の最高の理解者となり、自分の友人やセラピストになることもできますよ。

具体的な方法は、憎しみの感情がわいてきたらまずは「そんなことがあったよね」と受け止め共感すること。「あなたはそう感じるほどつらい思いをしたんだね」と自分に語り掛けてみましょう。出てきた感情に良いとか悪いとかいう判断をせずに、自分の感情をふわっと包み込むイメージです。

ステップ2:感情を受け止めたら→感情が発生した原因を把握

次に「どうして私は相手を許せないのか?」その原因を把握してみましょう。例えば、相手の言葉に対して許せないと感じた場合。同じことを言われても「あ、そう。あなたはそう思うのね」とスルーする人と「そんなこと言うなんてひどい!」という反応をする人がいます。後者の場合は相手の言葉を真に受けてしまっているのです。相手の行動に対して許せないと感じた場合も同じ。「あ、そう。あなたはそういう人だったのね」と割り切り、場合によっては距離をおく人と「そんなことするなんてひどい!」という反応に分かれます。

許せないと感じる場合は、「相手への期待の増大による損失」や、相手から否定されたり罵倒されたことによる「肯定的な自己イメージの損失」など、あなたの側に失ったと感じる何かがあるはずです。そこを確認しましょう。

ステップ3:原因を把握したら→感情を言語化して寄り添う

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感情の言語化をすることで自分への理解も深まりますし、すっきりします。期待の損失、自己イメージの損失。そこに傷ついたという感情が生じて「許せない」となります。次はあなたの「許せない」の原因となった具体的に言語化して、その気持ちに寄り添うことをしてみてみるとよいでしょう。

例えば自分に対して「あなたは相手のことを信じていたんだよね。だから裏切られたのは辛かったよね」「あなたは相手に本当はこういってほしかったんだよね。ひどいこと言われて辛かったよね」といった感じです。自分の状況を確認しながら、そのつらい気持ちを言語化しながら受け止めます。涙があふれてきたときには思いっきりないてみるとよいでしょう。自分で行うことが難しければ人に頼ることをおすすめします。

ステップ4:感情を言語化したら→対象の相手と距離を置く

感情にも寄り添えたら、まずは自身の心身の健康を優先させることをおすすめします。一番よいのは対象と適度な距離を置くことです。一旦離れるでもよいでしょう。相手を変えようとして関わり続けても、また「許せない!」が生じる状況になってしまうことに。あまりにも辛いと感じた時には無理はしないほうがよいですよ。

例えば職場の上司であれば誰かに相談したり部署を変えてもらうなどする。友人や恋人だったら会う頻度を控える。物理的に会っていない人であれば、その人のことを考え始めたら「やめよう!」と意識にストップをかけて精神的にも距離を置く。

そんな時「なかなかできない」と思う人もいると思います。ですが、その状態が大きなストレスとなり心身の健康を害してしまう可能性があるのなら。人生の一大事くらいに受け止めて時には思い切った行動をとることも必要なのではないでしょうか?

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