受動攻撃性パーソナリティ障害の診断例
受動性攻撃性パーソナリティ障害かどうか判別する方法は様々ですが、代表的な例を下記に示します。以下に示す項目の4つ以上当てはまっていると受動攻撃性パーソナリティ障害と診断される可能性が高いです。
- 日常的な社会的及び職業的課題を達成することに受動的に抵抗する。
- 他人から誤解されており適切に評価されていない不満を述べる。
- 不機嫌で論争を吹っかける。
- 権威のある人物を不合理に批判し軽蔑する。
- 明らかに自分より幸運な人に対して、羨望と憤りを表現する。
- 個人的な不運に対する愚痴を誇張して口にし続ける。
- 敵意に満ちた反抗と悔恨の間を揺れ動く。
(出典:精神疾患の診断・統計マニュアル 新訂版)
受動攻撃性パーソナリティ障害の治療法
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ここまで受動攻撃性パーソナリティ障害の特徴について確認しました。では、治療をするためにはどのようなことが必要なのでしょうか。
まず、本症例は自分で治すことが非常に困難です。受動攻撃性パーソナリティ障害を直すためには専門機関での治療が必要になります。原因も明確には分かっておらず、治療法が確定しているわけではありませんが現段階での治療は以下の通りです。
受動攻撃性パーソナリティ障害の治療
・認知行動療法
・抗うつ薬
・TMS治療(磁気刺激療法)
(参考:BRAIN CLINIC,https://tokyo-brain.clinic/psychiatric-illness/personality-disorder/5343)
認知行動療法は現在の考え方・行動を客観視して一般的でない部分を少しずつ修正していく療法、抗うつ薬は薬による精神療法への補助、TMS治療(磁気刺激療法)は頭部に磁気信号を流すことで神経ネットワークを正常に戻す方法になります。
上記に示したように、これを受ければ必ず完治するとは言えません。しかし、生活面で問題が生じている場合は現段階での治療を受けてみる価値はあるかと思います。
パーソナリティ障害への理解を深めよう
本記事では受動攻撃性パーソナリティ障害の特徴について解説しました。パーソナリティ障害は知っておかないと変な人という間違った認識をしてしまいます。本記事を再度確認し、受動攻撃性パーソナリティ障害の特徴についてしっかりと認識しておきましょう。