向かい干支・裏干支とは?
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「向かい干支」や「裏干支」という言葉は、あまり聞き慣れませんよね。向かい干支と裏干支は、言葉が違うだけで、同じものを表しています。どちらかというと、裏干支と表現されることの方が多いかもしれません。向かい干支・裏干支は、自分の生まれ年の干支から6つ先に位置する干支、または対極にある干支のことをいいます。他の言葉で逆さ干支ともいわれますよ。
向かい干支・裏干支は、自らの持つ表干支と併せ持つことで、お互いの足りない部分を補い高め合えると考えられています。そのため、守り干支と表現されることもある干支です。
江戸時代から続く信仰
向かい干支・裏干支の風習は、古くは江戸時代から民間の間で信仰されていました。向い干支・裏干支を大切にすると、出世したり幸運が訪れるとされ、子どもの着物の背中にあしらったり、根付けに用いられたりと、縁起が良い物として日常生活の中で親しまれていました。
明治時代では、作家の泉鏡花が自身の向かい干支・裏干支であるうさぎの干支コレクターだったのは有名な話ですよね。向かい干支・裏干支の相性は人間関係にも当てはまり足りない物を補え、さらには高め合えることから、相性が良く深い縁で結ばれると考えられたのです。
向い干支・裏干支の干支別相性
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<向かい干支・裏干支一覧>
・子(ねずみ)⇔午(うま)
・丑(うし)⇔未(ひつじ)
・寅(とら)⇔申(さる)
・卯(うさぎ)⇔酉(とり)
・辰(たつ)⇔戌(いぬ)
・巳(へび)⇔亥(いのしし)
子(ねずみ)と午(うま)の相性
十二支の逸話に一番初めに登場する子(ねずみ)は、午(うま)と向かい干支・裏干支になります。子は真面目で非常に努力家で気配り上手。適応能力も高く世話好きですが、世話好きの度が過ぎてしまうことがあります。一方、午は陽気で面倒見がよく、目立つことが大好きです。行動力もあるので、人の役に立ちますが、自己顕示欲が強くでると、自己中心的に思われることも。
しかし、自己中心的な午にとって、努力家で気配り上手な子は新鮮で愛らしい存在になるでしょう。子も自分にはない大胆さを秘めた午を尊敬するようになります。子が午を影ながら支えると、より相性がよくなりますよ。
丑(うし)と未(ひつじ)の相性
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丑(うし)と向かい干支・裏干支になるのは未(ひつじ)。同じ草食動物ではあっても、性質は全く違います。丑は慎重でとにかくマイペース。ほとんど怒ることはありませんが、一度怒ると手が付けられません。未は人情味に溢れ、人との繋がりを大切にします。そのため、人との調和を図ることが上手いので、喧嘩の仲裁も得意です。一度怒ると手のつけられない丑ですが、未であれば暴れん坊の丑であっても、子猫のようにおとなしくなりますよ。
他にも、未は気遣いしすぎる一面をもちます。しかし、丑のようにどっしりと構えている人が側にいてくれると、精神的に安心した日々を送ることができるでしょう。