生前に犯した罪は来世に大きく影響するので、地獄に落ちるかどうかも現在の生き方で決まると言っても過言ではありません。中でも衆合地獄は殺生と窃盗と邪淫の罪を犯すことで落ちる地獄だと考えられています。今回はそんな衆合地獄について霊感家系の筆者が詳しく解説!是非チェックしてみてくださいね。
- 衆合地獄とは
- 衆合地獄に落ちる人の特徴
- 衆合地獄の恐ろしい5つのポイント
- 1:刑期は約106兆5800億年
- 2:牛と馬の頭を持つ獄卒が管理している
- 3:2つの大山に押しつぶされる刑罰を受ける
- 4:刀葉林と呼ばれる衆合地獄特有の刑罰を受ける
- 5:地獄の中でも珍しい精神的な責め苦も存在している
- それぞれの地獄に存在する小地獄とは?
- 衆合地獄に存在する16個の小地獄
- 1:大量受苦悩処(たいりょうじゅくのうしょ):異常な邪婬を行なった人が落ちる
- 2:割刳処(かちこしょ):口淫を行った人が落ちる
- 3:脈脈断処(みゃくみゃくだんしょ):男性に淫らな行為をした女性が落ちる
- 4:悪見処(あくけんしょ):他人の子供を凌辱した人が落ちる
- 5:団処(だんしょ):牛・馬を獣姦した人が落ちる
- 6:多苦悩処(たくのうしょ):同性愛者の男性が落ちる
- 7:忍苦処(にんくしょ):他人の妻・夫を取った人が落ちる
- 8:朱誅処(しゅちゅうしょ):ロバ・羊を獣姦した人が落ちる
- 9:何何奚処(かかけいしょ):親近相姦を行った人が落ちる
- 10:涙火出処(るいかしゅっしょ):尼僧と邪婬をした人が落ちる
- 11:一切根滅処(いっさいこんめつしょ):肛門で性交を行った人が落ちる
- 12:無彼岸受苦処(むひがんじゅくしょ):不倫した人が落ちる
- 13:鉢頭摩処(はちずましょ):出家前の恋人を忘れられなかった僧が落ちる
- 14:大鉢頭摩処(だいはちずましょ):僧と偽って戒律を破った人が落ちる
- 15:火盆処(かぼんしょ):僧と偽って煩悩を持った人が落ちる
- 16:鉄末火処(てつまっかしょ):僧と偽って異性に欲望を抱くと落ちる
- 何気ない罪をたくさん背負っていることを忘れないようにしよう!
この記事の目次
衆合地獄とは
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衆合地獄とは8大地獄の第3地獄にあたる地獄。比較的深さが浅い地獄なので、最下層の阿鼻地獄よりも景気や罰が軽いのが特徴です。「衆合」という言葉は複数のものがぶつかり合ったり、打ち合ったりする様を意味し、衆合地獄で受けるすり潰しの罰に由来しています。
そんな衆合地獄は物理的な責め苦だけでなく、精神的な責め苦も揃っているのが恐ろしいポイントです。刑罰の過酷さは第2地獄にあたる黒縄地獄の10倍と言われています。第3の深さだからと言って、辛さが少ないわけではありません。
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衆合地獄に落ちる人の特徴
衆合地獄に落ちる罪は主に殺生・窃盗・邪淫の3つです。生前に邪な性行為に溺れたり、殺し屋盗みなどを働いた人が落とされると言われています。
具体的に殺生の罪は無益な殺生を繰り返したり、肉を食べたり蚊を殺したりする不可抗力の殺生に反省の意識を全く持っていなかったりすることで問われますよ。また窃盗の罪は万引きや横領など、邪淫は不倫や性的暴力を働いたりすることが該当します。主に邪淫に関する特徴的な刑罰が展開されており、現代で言うセクシャルハラスメントを行った人なども落ちるとされているので地獄落ちはとてもシビアに判断されているようです。
衆合地獄の恐ろしい5つのポイント
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衆合地獄には一体どんな刑罰があり恐ろしい体験をするのか、5つのポイントから解説していきます。具体的な刑罰や刑期を知ることで、衆合地獄の裁く罪が現世でもいかに重いものかが理解できるでしょう。また本文には少々グロテスクな表現も含まれるので、苦手な方はご注意ください。
1:刑期は約106兆5800億年
衆合地獄の1日は、人間界における200年を1日とした場合の2000年間。そんなとてつもなく長い1日で過ぎる2000年間が、衆合地獄の刑期だと言われています。この刑期は人間界の時間にすると約106兆5800億年。ほとんど無期懲役の阿鼻地獄よりは比較的優しい第3の地獄でも、これほど長く罰を受け続けなければならないのです。
しかし阿鼻地獄と違い、刑期を終えれば輪廻の輪に再び戻ることも可能。追善供養や地獄での行いなど、転生の基準を満たせば早く地獄から抜け出せる可能性もあります。
2:牛と馬の頭を持つ獄卒が管理している
衆合地獄は牛の頭を持った牛頭と、馬の頭を持った馬頭という恐ろしい鬼の獄卒によって管理されているのが特徴。牛頭は棒、馬頭は叉と呼ばれる武器を持っており、罪人を追い立てたり殴り殺したりします。また牛頭馬頭の鬼は古今和歌集や百鬼夜行などにも登場している古来より有名な鬼です。
3:2つの大山に押しつぶされる刑罰を受ける
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衆合地獄には「白羊口」と呼ばれる対になった2つの山があります。2つの山は激しく燃えており、信じられない高温に熱せられているのが特徴。獄卒がそんな白羊口の山間に罪人達を連れて行くと、罪人が山間に入った瞬間に2つの山は凄まじい力で引き合い合体。罪人達は山間で押しつぶされ、身体中の血が全て抜けて骨だけが残されます。
ちなみに衆合地獄の「衆合」という名前は、このように罪人同士がぶつかり合って潰れる罰がメインとなっている地獄であるために付けられた名前だと考えられていますよ。
4:刀葉林と呼ばれる衆合地獄特有の刑罰を受ける
葉が鋭い刀になっている刀葉林という木の上に絶世の美男または美少が座っており、罪人を誘惑するという刑罰も集合地獄特有のものです。
美女に誘惑された罪人は美女を目指して木を登りますが、鋭い刀の葉で体が切り裂かれてしまいます。ようやく木の天辺に登った時には美女は地上に座っているので、再び鋭い刀で体を切り裂かれながら木を降りなければなりません。このように刀葉林の登り降りを繰り返すうちに、罪人はボロボロの木端微塵になってしまいます。