スピリチュアル死について

衆合地獄とは?どんな地獄?5つのポイントから16個の小地獄まで霊感家系の筆者が徹底解説!

12:無彼岸受苦処(むひがんじゅくしょ):不倫した人が落ちる

病や猛火や刀などによる刑罰を受ける地獄。あらゆる病にかかり、刀で斬り付けられ、灼熱の灰を浴びせられる責め苦に合います。体調や物理的な面であらゆる苦痛を強いられるので、精神的にも肉体的にも追い詰められるのが特徴です。そんな無彼岸受苦処には、他人の妻や夫と関係を持った人が落ちるとされています。

13:鉢頭摩処(はちずましょ):出家前の恋人を忘れられなかった僧が落ちる

用意された2つの過酷な刑罰から自分の受ける刑罰を選んで受ける地獄。地獄に着いたら獄卒から2つの刑罰を言い渡され、いずれかの刑罰を自ら選べる少し珍しい場所なのです。

そのうちの1つは大きな金属の器に入れられて煮込まれる刑罰。そしてもう1つは鉄の箱の上に磔にされ、鉄の杵で何度も打たれる刑罰です。どちらも過酷で壮絶な死が待っているので、選ぶことすらも刑罰に感じてしまいますね。そんな鉢頭摩処には出家した身でありながら淫行に及んだり、以前の恋人を忘れられずにいる人が落ちるとされています。

14:大鉢頭摩処(だいはちずましょ):僧と偽って戒律を破った人が落ちる

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高温で溶かされた蝋の大河に落とされる刑罰を受ける地獄。この地獄には溶岩のような灼熱の大河があり、罪人は残らずそこへ投げ込まれます。大河の中では目は石、肉は泥に変化してしまうのが特徴です。

また呼吸をしようと水面に顔を出すと、それを見つけた鉄のくちばしを持った地獄の鳥が襲撃。そうしているうちに体はばらばらになり魚に変化し、また地獄の鳥に食べられます。そんな大鉢頭摩処には、僧であると自分の地位を偽って邪婬に及んだ人が落ちるとされていますよ。

15:火盆処(かぼんしょ):僧と偽って煩悩を持った人が落ちる

体を蝋燭のように燃やされる刑罰を受ける地獄。この地獄は至る所から熱炎が吹き出しており、罪人はこの地獄着いた瞬間にその火焔の中に落とされ、蝋燭のように燃やされてしまう構造になっているのです。

さらにあまりの熱さに口を開けて叫ぶと、今度は炎が体内にまで広がり体の中も焼き尽くされ、とんでもない苦痛と痛みを味わいます。そんな火盆処には僧でありながら美食や飲酒にこだわり、娯楽を忘れられなかった煩悩まみれの人が落ちるとされていますよ。

16:鉄末火処(てつまっかしょ):僧と偽って異性に欲望を抱くと落ちる

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灼熱の鉄が降り注ぐ高熱の壁に囲まれた空間に閉じ込められ、体を焼き尽くす刑罰を受ける地獄。その見た目は、高くて分厚い高熱の鉄壁に囲まれた四角い箱のようにです。

そんな鉄壁の箱の中で罪人は熱せられ続け、空から降り注ぐ鉄の雨を受けることになります。やがて罪人は粉末にされ舞い上がり、鉄の雨の中で再度焼かれ、苦しみ続けるのです。そんな鉄末火処には、僧でありながら異性に惑わされた人や、美貌に愛欲を抱いて不浄な淫行に走った人が落ちるとされています。

何気ない罪をたくさん背負っていることを忘れないようにしよう!

衆合地獄は、殺生・窃盗・邪婬の罪で落とされる地獄です。しかし人間誰しも生きていれば、これらの罪は多少なりとも犯してしまうもの。真っ当に生きていても、何気ない罪をたくさん背負ってしまっているのです。

害虫を殺したり肉を食べたり、恋人を作ったり、人間であれば行なっても仕方がないようなことまで罪として数えられているということを私達は忘れてはいけません。一方で仏教には、善因善果という善い行いをすれば善い結果が自分に帰ってくるという考えも存在しています。今生の罪を最小限に止め、できる限りの善行を積むように心がければ、恐ろしい地獄道行きも回避されることでしょう。

また閻魔様を始めとする審判を下す仏様達は、なるべく私達の魂を救うようにと計らってくれているので、その優しさと寛大さを忘れてはいけません。審判で今までの罪や嘘を犯した経緯や、結果までしっかりと考慮してくれます。そんな仏様達への感謝を忘れないこと、そして善行を重ねながら素直で正直に生きることが地獄道回避への1番の近道と言えるでしょう。

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