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忌み子とは?3つの特徴と歴史・忌み子がテーマの2つの作品をスピリチュアルな世界に詳しい筆者が解説!

忌み子の歴史2・ヤマトタケルは本当に忌み子だったのか?

日本書紀では日本を平定した小碓命(ヤマトタケル)は、兄の大碓命(おおうすのみこ)を父の命令を勝手に解釈し、殺してしまったため驚いた父親である景行天皇から疎まれたといわれています。小碓命はそのために日本平定の危険な任務を任されていたのだというわけですね。また、小碓命と大碓命は、ほんとうは双子だったという説もあるようですよ。

忌み子の歴史3・徳川家康の次男は双子だった?

最後は徳川家康の次男として誕生した結城秀康です。秀康は家康の次男として生まれましたが、生母が家康の正室築山殿に仕えていた奥女中でした。そのため、築山殿に気兼ねした家康は、秀康との面会を長い間拒んでいたといわれています。その後、正室築山殿との子供である嫡男信康の進言で秀康と面会。ただ信康の死後、秀康は再び家康に疎まれたようで34歳の若さで亡くなっています。

また、秀康は家康の次男でしたが将軍職は三男である秀忠が継いでいますよね。じつは、秀康は双子であったともいわれており、家康にとっては疎ましい忌み子であったといえるでしょう。

忌み子がモデルとなっている2つの作品とは?

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忌み子というダークなテーマをモデルにしたと考えられている作品が2つあります。ひとつは「忌み子と呼ばれた召喚士」もうひとつは「どろろ」です。ここではこのふたつの作品について詳しく解説しましょう。

作品1・忌み子と呼ばれた召喚士

「忌み子と呼ばれた召喚士」は、「小説家になろう」という小説を投稿するサイトで無料で配信されていました。スマホやタブレットなどの端末で気軽に読めるため多くの人々に読まれていた緑黄色さんの人気作品で、この小説を原作とした漫画も人気があるようですね。

主人公のヴィルムは、黒髪黒目の子供で親から忌み子として赤子の時に捨てられたという設定です。ヴィルムは、精霊に拾われて精霊の世界で成長していき、精霊獣姉妹と自分の住む愛すべき里を守護するため召喚士として成長しバトルを繰り広げるというコミカライズ爽快召喚バトルファンタジー。2021年3月22日時点でまだコミックスに連載中です。

作品2・どろろ

作者が手塚治虫という作品「どろろ」に登場する百鬼丸とどろろも忌み子であったということを知っていますか?どろろのあらすじを紹介します。室町時代の中期、醍醐景光は自分の子供と引き換えに天下を取ることを48体の魔物に願いました。その後、生まれてきた子供には48か所の欠損があり、母親に育てられることなく化け物、すなわち忌み子として川に流され捨てられてしまいます。しかし、流された子供は医者によって救い出され義手・義足などを与えられることに。

成長した赤子は「百鬼丸」と名乗り、自分の48か所の欠損部分を元に戻すための旅へ出ます。旅の途中で大人たちに叩きのめされている子供の泥棒であるどろろと出会い、百鬼丸に興味を持ったどろろと一緒に魔物退治の旅へと出発。そして魔力を持った魔物を倒すたびに、百鬼丸の欠損した部分を取り戻すことができました。

この物語はアニメ化されており、ダークな内容にもかかわらず人気を集め、多くのコラボ作品などがあり、シリーズ化されているようですね。ここに登場する百鬼丸とどろろは、どちらも親や周囲の人々から忌み嫌われている忌み子といえるでしょう。

子供への差別のない世の中をつくろう

現在では「忌み子」という言葉はほとんど使われることはありませんよね。でも、子供たちに対する虐待やいじめ、外観が違うことからの差別やジェンダー問題など多くの課題が山積しているのは事実といえるでしょう。これらの問題を少しでも改善することで忌み子と考えられていた子供たちが健やかに成長することができる社会をつくりたいものですね。

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