黒縄地獄とは?落ちたらどうなる?4つの特徴から宗教に詳しい筆者が解説! – Mistory[ミストリー]
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黒縄地獄とは?落ちたらどうなる?4つの特徴から宗教に詳しい筆者が解説!

地獄は罪人が死後に落ちる世界で、残酷な罰や恐ろしい鬼が存在します。詳しいことはわからなくても、スピリチュアル的に恐ろしいと把握している人も多いのではないでしょうか。実際に、仏教やキリスト教をはじめとする幅広い宗教で、地獄の存在が定義されています。今回は、仏教に存在する地獄のうちのひとつ、黒縄地獄について宗教に詳しい筆者が紹介します。地獄がどんなシステムなのか、黒縄地獄はどんなところなのかを一緒にチェックしていきましょう。死後の世界に興味がある人もぜひ最後まで読んでみてくださいね。

地獄は六道のうちの1つ

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そもそも地獄は、死後に割り振られる世界のひとつです。死後には六道と呼ばれる世界が存在し、地獄はその中でも苦しみの多い残酷な世界だと考えられています。死後の裁きで罪が判明すると、地獄へと割り振られるのです。ちなみに我々が現在を過ごす人間道も六道のひとつ。苦しみも幸福も善悪も混在する世界で、自分の行いで来世を決められるのが特徴です。六道の中で唯一仏教と出会える世界でもあります。

地獄に落ちるまでのプロセスは四十九日

人は死ぬと、7日間ごとに裁判を受けるプロセスを7回繰り返し、六道のうちのひとつへ割り振られます。四十九日は裁判が完了する期間であり、地獄行きも審議されるのです。この裁判中にしっかり法要が行われると、裁判が良い方向に進みます。つまり法要が重視されるのは、故人の来世をより良いものにするため。
四十九日の簡単な流れ

初七日:不動明王(ふどうみょうおう)による殺生にまつわる裁判。

二七日:釈迦如来(しゃかにょらい)による盗みにまつわる裁判。

三七日:文殊菩薩(もんじゅぼさつ)による不貞行為にまつわる裁判。

四七日:普賢菩薩(ふげんぼさつ)による嘘にまつわる裁判。

五七日:閻魔大王(地蔵菩薩)による六道を振り分ける裁判。

六七日:弥勒菩薩(みろくぼさつ)による転生の姿を決める裁判。

七七日:薬師如来(やくしにょらい)による最終裁判。転生する性別や寿命が決まる。

地獄には8つの種類があり「八大地獄」と呼ばれる

仏教でには、餓鬼・鬼畜・修羅・地獄・人道・天界の「六道」が死後の歩む道で、地獄はその死後に歩む道のひとつです。地獄をわかりやすくまとめている書物として知られる、天台宗の僧・源信によって作られた「往生要集」では、8つの地獄である「八大地獄」が存在するとされています。八大地獄は、等活・黒縄・衆合・叫喚・大叫喚・焦熱・大焦熱・阿鼻の8つで、黒縄地獄は二段階目にあたるのがわかりますね。

死んだ人の犯した罪の種類によって、落ちる地獄が決まります。黒縄地獄は、比較的刑罰が軽い方です。
六道とは

餓鬼・鬼畜・修羅・地獄・人道・天界。死後人は裁きを受けて、六道のどこかを歩む。

八大地獄とは

等活・黒縄・衆合・叫喚・大叫喚・焦熱・大焦熱・阿鼻の8つの地獄。生前に引き起こしてしまった罪により、落ちる地獄が決まる。

黒縄地獄とは殺しと盗みをした罪人が落ちる地獄

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黒縄地獄は、縄に関する刑罰が多いので黒縄と呼ばれています。殺しと窃盗をした人が落ちる地獄で、どちらかひとつではなく、両方の罪を犯した人の地獄です。生き物を食べる際に、感謝をしなかったという罪が含まれるのも特徴。刑期は地獄の1,000年間で、人間の期間にすると13兆年以上にもなるそう。その期間、罪人は再び死ぬことなく想像を絶する刑罰を受け続けます。

また、それぞれの地獄に存在する小地獄は16個あり、文書で紹介されているのは3つのみ。2段階目の地獄ですが、規模が大きく苦しみも深いことがわかりますね。

黒縄地獄の4つの特徴

ここからは、黒縄地獄を3つの特徴から詳しく紹介します。漠然と苦しいイメージのある地獄を、詳しくイメージしてチェックしていきましょう。
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