黒縄地獄とは?落ちたらどうなる?4つの特徴から宗教に詳しい筆者が解説! – ページ 2 – Mistory[ミストリー]
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黒縄地獄とは?落ちたらどうなる?4つの特徴から宗教に詳しい筆者が解説!

1:黒縄で体に升目模様を作り切り刻む

まずひとつ有名な刑罰は、墨縄(すみなわ)で体に升目模様を作り体を切り刻むというもの。体は熱された斧で細かく刻まれバラバラになりますが、風によってすぐさま復活させられ罰が続行されます。痛みと苦しみの中罪人は何度も死んでは復活する過程を繰り返すのです。ちなみに体を切り刻む道具は、斧の他にノミやノコギリ、刀なども使われるとされています。
墨縄(すみなわ)とは

板を垂直に切断するために、線を付けるための道具

2:鉄柱の間に張られた綱を渡る

巨大な2本の鉄柱があり、その間に張られた縄を渡るという罰もあります。縄の下には煮えたぎった極めて熱い釜があり、縄を渡っている最中も熱風にさらされる厳しいもの。縄も高温なので、釜に落ちなくても熱による痛みを受けます。渡る際に石を背負わされることもあるようです。背負う石は、罪の大きさによって変わるともいわれています。ほとんどの罪人は、熱風や縄の熱さに耐えられず釜に落ち、熱湯による痛みも受けることになる

3:等活地獄の10倍辛いとされている

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黒縄地獄は、等活地獄の10倍辛い地獄。等活地獄は8段階目の1段目であり、比較的刑罰が緩やかなのが特徴です。そのため、黒縄地獄もさらに下へと続く6段階の地獄と比べると楽だといえます。辛さの段階に関しては、日蓮大聖人によって書かれた「顕謗法鈔」で解説されているそうです。
顕謗法鈔とは

集落にある漁師の家で生まれたあと、清澄寺で教育を受けて出家した日蓮大聖人によって著された御書。黒縄地獄に関してだけでなく、八大地獄について詳しく解説している

4:正法念処経で3つの小地獄が紹介されている

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黒縄地獄には、等喚受苦処(とうかんじゅくしょ)・旃荼処(せんだしょ)・畏熟処(いじゅくしょ)と呼ばれる3つの小地獄があるとされています。まず等喚受苦処は、生きているときに誤った法を説いた者、または崖から身投げして自殺した者が落ちる小地獄。そして不必要な薬を中毒的に服用した者は旃荼処、食べ物や飲み物を奪い人を植えさせた者は畏熟処へ落ちます。

等喚受苦処の刑罰は、熱された黒縄で縛られ刀が突き出す地面へ落とされるというもの。旃荼処では獣に目玉や舌を抜かれて獄卒に斧で殺され、畏熟処では鉄の棘で尖った地面の上で獄卒に追いかけられます。
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