考えすぎて行動できないときの原因と対処法を同じ経験を持つ筆者が対処法を解説 – Mistory[ミストリー]
心や体

考えすぎて行動できないときの原因と対処法を同じ経験を持つ筆者が対処法を解説

この記事にたどりついた方はこんな悩みを持っているのではないでしょうか?「行動したくても過去の経験を考えてしまって動けない」「頭の中が整理できなくなって、何がしたかったかわからなくなってしまう」「失敗したらどうしよう」など、先のことばかり考えてて身動きが取れなくなっているのではないですか?まずは考えすぎてしまう自分の特徴を認め、客観的に見ていくことから始めましょう。読み進めていくうちに、考えすぎて行動できない自分を改善するヒントが見つかっていきます。

なぜ人は考えるのでしょうか

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人と動物との違いは「考えること」と言われています。人には言葉があるから考えるのだという意見もあるほど、考えることは人間の特徴とも言えるでしょう。その特徴があるからこそ危険を回避し豊かさを求め、人々はここまでの発展を遂げたと考えることもできます

考えると動けなくなる理由

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この仕組みがわかるとなぜ動けないのか、それが自分のせいではなく人間の脳のしくみによるものだということがわかります。人間には理性的な働きを持つ左脳と本能的な働きを持つ右脳があります。遥か昔、人々が狩猟をして暮らしていた時代、本能的な右脳優先で行動することは命の危険を伴う行為でそのときに役立ったのが理性的な左脳でした。

その時代の失敗はイコール命を落とすこと。本能のままに狩りに行けば猛獣と出くわすかもしれない、崖から落ちてしまうかもしれない。左脳の働きが危険を予見し右脳を助け、人々は命を繋いできました。この名残で私たちは今も、失敗を恐れる特性があるのです。このようなことから、人間の本来の素質は原始的機能によりネガティブ思考であると言えます。

失敗は恐れること?

ここまでで私たちには失敗を恐れる特性があることがわかりました。では、私たちの生活で失敗により命を落とすことはあるでしょうか。もちろん、まったくないとは言い切れませんが、太古の昔よりはだいぶ安全になっていると言えます。とは言え、失敗を恐れる特性が脳に刻み込まれているわけですから、いきなり本能のままに動き出すことはなかなかできませんね。

動くためにできること

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では、どのようにしたら考えすぎずに動くことができるのでしょう?まずは、日ごろの生活の中の行動は自分で決めていることに気づくことが大切です。実は私たちは無意識にいくつもの決断をしています。
人は1日に最大3万5000回の決断をしているということだ。朝起きて、何を食べるか、何を着ていくかに始まり、人と話すときの言葉のチョイス、あるいは座る、立つ、歩くという動作に至るまですべて含めると、その数字になるという。

参考:ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授の研究による All About 

例えば、お腹が空いたとき「食べるか食べないか」「ラーメンかカレーか」を決めたり、「右足から歩き出すか左足からなのか」のように、意識をせず決めたりして行動していることもあるのです。過去の経験や環境から瞬時に頭に浮かぶ思考で、自動思考とも呼ばれています。これを意識して生活してみると自分の思考を客観的に見ることができるので、いつもとは違う決断や行動をするきっかけとなるでしょう。

その1 行動の幅を広げる

いつもと違う決断とは、日常の些細なことです。例えば、毎日通勤している道をあえて違う道を通ってみるなど、遠回りでも構いません。通勤電車の時間を変えてみたり、ひと駅前で降りてみたりなど、普段と違う行動を取ることで脳細胞間のつながりが強化されていきます。つまり、新しいことに対する耐性を作ることができるのです。自動思考に気づき、日常の些細なことから変化をつけることで人生において大きな決断と思えるようなことにも、柔軟に対処できるようになることが期待できるでしょう。
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