対処法3:悪口の言い方を選ぶ
悪口の内容は2種類。それはきくに堪えない悪口と、「なるほど」と思える悪口があります。できれば「なるほど系の悪口」をいいたいところ。それは「実際に起きた具体的な出来事」と「それについて自分はどう感じたか」という話をすることです。例えば「私が●●していたときに●●さんが●●といった」と事実を言ってから「●●と感じてすごく腹が立った」と理由と感情を吐露してみましょう。
それをすることで「この状況を変えるには?」と問題解決の話題につなげることもできます。
対処法4:相手の状況に配慮する
相手の元気がなさそう、話す時間があまりなさそう。そんな相手に悪口を話すのは思いやりの欠如です。またあなたが公共の場で大声で品のない話をすることで、知らないうちに目の前の聞き手に恥をかかせていることも。それでは相手に与えているのは「我慢と苦痛の時間」という状態になってしまいます。一緒になって悪口で笑う人もいれば、悪口をきくのはストレスと感じる人もいるので見極めることが大切です。
「相手は悪口を受け入れる状況か?」と考えましょう。
対処法5:会話のしめは爽やかな話題で
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たまりにたまっているからといって、同じ話を1時間以上するというのはおすすめしません。紙に書き出すと延々と同じことを言っていることに気づくことでしょう。もし何度も同じ話を言いたくなる場合は感情のコントロールが出来ていないということ。そうなるだけ我慢してきてストレスがたまっているのです。カウンセリングを受けるなどして感情の問題と向き合ってみましょう。
悪口を言ったときには、その次に爽やかな話題を選ぶこともおすすめ。会話の後味は大切です。
対処法6:フィードバックを活かす
カウンセラーや接客業の方は、職業上の理由で悪口をきいても反論してきません。ですが相談という形で一般の人に悪口をいっても共感してもらえないことも。ときには「それってあなたにも問題あるよね」という冷ややかな感想が返ってくることもあります。それもひとつの意見として一旦は受け入れることも大切。その中に状況改善のヒントが含まれているかもしれません。
もし期待していた言葉が得られなくて自分が傷つくと感じるのなら、今後その人に言わないようにしましょう。
対処法7:最後は「ありがとう」で終わる
あなたの悪口を聴いてくれている人は、どのような人でしょうか。悪口を言うのが好きな人?それとも、あなたの気持ちが晴れればと願って話を聴いてくれている人?どちらにせよ、人間関係を円滑にするためには「聴いてくれてありがとう」という気持ちはもちたいもの。限られた時間の中、悪口をきくことに時間を使うことは当たり前のことではありません。
想像力と思いやりが周囲の人の心を和らげ「悪口を言いたくなる出来事」を減らすことにもつながりますよ。
対処法8:悪口のセンスを学ぶ
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ユーモアのセンスで悪口を笑いに変える人もいます。筆者が「悪口の天才」と思っているのは哲学者ショーペンハウアー。例えば「幸福について ショーペンハウアー薯 新潮文庫」の中で述べている占星術への悪口は練り上げられています。「占星術は大きな天体の運行をみすぼらしい自我へと関係づけ、天の彗星を地上の争いやくだらぬ事件と結びつける」(272p)
変わり者のおっさんの堂々たる悪口に興味ある方は、ショーペンハウアーの人生論に触れてみてください。
幸福について―人生論 (新潮文庫)
文庫 > ドイツ・オーストリアの思想
新潮社
ショーペンハウアー(著),文夫, 橋本(翻訳)
心の毒抜きを丁寧にしてみましょう
「悪口が発生する3つの原因と8つの対処法」をお伝えしてきました。悪口は、心にたまった感情のゴミが言葉や文章という形であらわれたもの。ため込むと毒となり、自他にとって有害物質になるのです。それも苦しいですし、辛いですよね。悪口という方法で毒を出すのなら。場所、相手を選び、言い方も工夫してみましょう。
心のデトックスの参考にしていただければ幸いです。