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秋に憂鬱さを感じるのは季節性うつ病が原因?5つの対処法とあわせてメンタルヘルスに詳しい筆者が解説

対処法1.日の光を浴びることを意識する

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季節性うつ病の原因とされるセロトニン不足を解消するためにも意識して日光を浴びることが大切です。朝の忙しい時間帯にゆっくり日光浴をするのは難しいため、「仕事前のコーヒータイムは日のあたる場所を選ぶ」「日陰ではなく日なたを歩く」といったことを心がけてみてください。

症状が重い場合は「なかなかベッドから起き上がれない…」ということもあるかと思います。動くのがつらくても、カーテンを開けて部屋に日光を取り込むということだけは毎日行うようにしましょう。

対処法2.光療法を取り入れる

現代社会では屋内で過ごすことが多いため「意識していてもなかなか日光を浴びれない」ということもあるかと思います。その際は太陽光に近い照明器具を使うなど、光療法を取り入れてみましょう。メンタルクリニックなどでは高照度光療法という治療もおこなわれています。

現在は「SADライト」「光療ライト」などという名称で市販されている器具もあり、ネットショッピングでも手に入れることができるようです。朝目覚めたときや朝食のときなどにこうした器具を利用することで症状の緩和が期待できます。季節性うつ病の予防としても効果的です

対処法3.トリプトファンが多く含まれる食品を摂取する

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トリプトファンは必須アミノ酸のひとつで、たんぱく質の中に含まれています。セロトニンはトリプトファンから生合成されるため、セロトニン不足を解消するためにもトリプトファンを多く含む食品をとることが大切です。効果を高めるためにはバランスのよい食事を心がける必要があります。トリプトファンを多く含む食品は以下のものです。

【大豆製品】豆腐・豆乳・納豆・みそ・しょうゆ
【乳製品】チーズ・牛乳
【魚介類】かつお・まぐろ・たらこ・すじこ
【肉類】牛や豚などの赤身肉・レバー・鶏むね肉
【他】ごま・カシューナッツ・卵・バナナ

対処法4.過食の傾向があっても自分を責めない

季節性うつ病では食欲が増加し過食になる傾向がありますが、これは炭水化物や甘いものを食べることでセロトニンを増やそうとする行為であるためあまり自分を責めないようにしましょう。「自分の意思が弱いから食べ過ぎてしまうんだ」と考えてしまうとさらに憂鬱な気分になってしまいます。特に女性は食べ過ぎや体重の増加が落ち込む原因になるかと思いますが、焦りすぎず少しずつ改善していくという気持ちが大切です

対処法5.周囲の人に相談する

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日照時間が短いことによる影響は季節性うつ病の人だけではありません。季節性うつ病でない人でも、秋から冬にかけては「いつもよりだるい」と感じたり憂鬱になったりする傾向があるのです。

あなたが季節性うつ病を発症しつらい状態であっても、それを知らない人からは「この季節はみんなそうなるよ」「みんなつらいけど頑張ってるんだよ」といった言葉をかけられてしまうかもしれません。現在ではうつ病が広く認知されていますが、それでもまだ周囲からの理解を得るのが難しい病気でもあります

医師から季節性うつ病と診断されたら、周囲の人と相談し休める環境を整えることも大切です。ひとりで抱え込まずに身近な人を頼りましょう。

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