マントラとは
マントラとは、サンスクリット語で成る宗教的な祈りや、神への賛美の意味を持つ言葉のこと。マントラのマンは「心」、トラは「解放」を意味します。ヨガやヒンドゥー教、密教に興味のある人なら、マントラの存在や唱え方をご存知かもしれませんね。マントラは言葉の持つ音の響き自体が力を持っています。力を持つ言葉であるマントラを唱え、音の波動が心身に染みわたることで肉体の持つ波動が調整され、精神統一やエネルギーを得る効果が得られるのです。
マントラはその言葉の意味だけでなく、音の響き自体が力を持っているため、サンスクリットで唱えることで初めて効果が発揮されます。マントラを唱えると精神統一され心が穏やかになるだけでなく、長時間唱えることで免疫力や自然治癒力の向上、生命力がみなぎるという肉体的な効果も。また、マントラの中には願いを叶え幸福に導いてくれるものも存在しています。
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ガヤトリーマントラとは
ガヤトリーマントラは、数多く存在するマントラの中でも最上位のマントラであり、人類最強のマントラとも呼ばれています。
「ガヤトリー」とはヒンズー教における全てのマントラ(ヴェーダ)の母と言われる女神のこと。ガヤトリーは5つの頭を持ち、マントラを唱える全ての者に知性とひらめき、悟りをもたらす神です。このガヤトリー神を讃えるマントラであるガヤトリーマントラを唱えることで、これまで犯した罪が許され、人生を開く知性がもたらされるなど、さまざまな効果が得られると言われています。
ガヤトリーマントラの効果は非常に絶大であるため、誤ったイントネーションで唱えると逆効果になってしまう、危険なマントラとも言われてきました。そのため、一部の許された修行者にしか唱えることが許されないマントラでもあったのです。しかし近年、聖者サティア・サイババ氏がガヤトリーマントラを一般人が唱えても安全な発音に整えたことで、ガヤトリーマントラはわたしたちが唱えても安全に効果が得られるマントラとして広がってきました。
ガヤトリーマントラの全文と意味
ではここから、ガヤトリーマントラをサンスクリット語の全文と日本語訳をご紹介しましょう。ガヤトリーマントラは他のマントラと同じく、言葉の響き自体に肉体と精神の波動を調整する効果のあるマントラですが、その意味を知ることで、より強い効果が発揮されると言われています。
OM(オーム)
BHUR BHUVA SVAHA(ブール ブヴァス スワハ)
TAT SAVITUR VARENYAM(タット サビトゥール ワレニャム)
BHARGO DEVASYA DHEEMAHI(バルゴー デーヴァスャ ディーマヒ)
DHIYO YO NAH(ディヨー ヨーナッ)
PRACHODAYAT(プラチョーダヤアト)
(日本語訳)
オーム(宇宙の始まりの音)
物質界・精神世界・因果の世界に満ち満ちている
至高の神・サヴィトリー女神の実在を讃えます
究極の精神の輝き、聖なる真理を、深く瞑想いたします
かの叡智によって、我らに光が与えられ、絶対の真理を悟ることができますように
その絶大な効果から「ガヤトリーマントラを唱えることは人類最大の幸福」と言われることもあるガヤトリーマントラ。正しい意味とイントネーションを知って唱え、その効果を実感してみたいものですよね。
最強のマントラ!ガヤトリーマントラを唱えることで得られる5つの効果
ガヤトリーマントラを唱えることで得られる効果は数多くあると言われていますが、ここではその中でも代表的なものを5つ厳選してご説明していきましょう。
その1.犯した罪が許される
ガヤトリーマントラは「贖罪のマントラ」とも言われ、唱えることでこれまで犯してきた罪が許されると言われています。ここで言う「罪」とは、法で定められた違法行為だけでなく、スピリチュアル的な意味で「悪」とされることを行ってしまった罪も含むものです。
わたしたちは生きていく上で、誰かに悪意を抱いてしまったり、嫉妬してしまったりといった罪を知らず知らずのうちに犯しているもの。こうした罪は悪いカルマとなり、今世や来世での境遇に悪い影響をもたらします。ガヤトリーマントラを唱えることで罪が許され、知らず知らずのうちに積み重ねてしまった悪いカルマを浄化することができるのです。