インナーチャイルドセラピーとは?6ステップのやり方や癒し方を心理学に詳しい筆者が紹介 – ページ 2 – Mistory[ミストリー]
心や体

インナーチャイルドセラピーとは?6ステップのやり方や癒し方を心理学に詳しい筆者が紹介

ステップ1:インナーチャイルドを意識する

まずは、自分の中にあるインナーチャイルドの領域をしっかり意識するところから始めましょう。今の考え方、振る舞い方に影響を与えている古い記憶、ネガティブを産み続けているトラウマを探すため、自分の中へ旅に出るのです。怖くて無意識に考えないようにしたり、記憶に蓋をしたりしている人も多いのですが、しっかり向き合わなくてはセラピーが始められません。見ている人も、批判する人もいない、自分だけのセラピーです。安心して自己探究を始めてください。

ステップ2:傷付いた体験を把握する

なんとなく自分のインナーチャイルドが意識できたら、傷ついた体験を把握します。自分が傷ついた言葉、体験、他人の態度、事故などをしっかり突き止めることが重要。方法としては、少しずつ原因を噛み砕いて、徐々に認識していくのがおすすめです。ただし、トラウマがフラッシュバックして気分や体調が悪くなることもあるで注意してくださいね。休憩を十分に取ったり、長い時間原因を考えるのが辛い場合は、何日間、何ヶ月と時間をかかけてゆっくり行うのも良いでしょう。誰かに感情をシェアできそうであれば、カウンセラーや医師の助けを借りて自己分析を行うのも効果的です。
細かく噛み砕いて原因を把握する具体例

「否定がとても怖くてちょっとした批判や注意で深く傷ついてしまう」という状態を例に原因探究をするなら

1:「誰かの批判的な言葉に傷付いた」という傷の大まかな原因を把握
2:「否定的な言葉を言われることが怖い」という深い原因を分析
3:「否定が怖くなったのは何故か」というさらなる原因を追求

感情がネガティブになったタイミングで起きたことを大まかに思い出す、ネガティブになりやすくなったのはなぜか考える、今までの体験を振り返ってみるという流れで細かく原因が分析できます。

ステップ3:傷つく原因を分析する

傷ついた体験がなんとなくわかったら、次は「なぜ傷ついてしまうのか」を考えていきましょう。例えば否定に深く傷ついたなら、否定に関して何かトラウマがありそうですよね。そこで人生を振り返り、自分がどうして否定に関してトラウマ的な感情を持つようになったのかを探ります。そして「幼少期に否定された経験がある」など、傷ついてしまうトリガーを見つければ、それが大きな癒しの鍵となるのです。

幼少期の特定の記憶、決定的な言葉、いじめやしいたげられた体験など「否定に傷つく原因」が見つかれば、それを癒していくという明確なセラピーの道筋ができます。感情を書き出すジャーナリングを行うと、スムーズに分析できるでしょう。
ジャーナリングによる原因の分析

ノートやメモ帳に思いつく原因、傷ついたとき気になったことなどを細かく書き出していきます。感情の変化についてとにかく意識できるものは書き出し、整理していくのがおすすめ。分析しても脳内に留めておくと忘れたり、たどり着いた結果がぼやけたりしやすいので、思い立ったら書く習慣を身に着けるといいですね。ぜひジャーナリングでスムーズに分析を進めてみてください。

ステップ4:原因を受け入れる

image by iStockphoto

傷つきやすくなった原因がなんとなくわかったら、次はその原因を否定せず受け入れてみましょう。肯定的に認識するのではなく「あの経験、言葉にはとても傷ついた」というように、トラウマを認めてしまうのです。自分は傷ついていない、自分は大丈夫と原因を否定し続けていると、いつまでも傷と向き合えません。自分が傷ついた、ショックだったということを認め、その傷をしっかり見つめるのが治癒への第一歩です。

辛い場合は経験にフォーカスせず、ひとまず「自分は傷ついている」という事実と向き合ってみてください。自身に強がらず、傷ついている自分をどう癒すか前向きに考えてるといいですね。
次のページを読む
1 2 3 4
Share: