理由5:ウロボロス
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縁起いい蛇として、世界的に有名なのが「ウロボロス」。蛇が自らの尾を食べて輪の中に入った様をいいます。再生・永遠の意味を持つ蛇が自らの尾を食べることで、終わりも始まりもない完全なものという意味に。一匹のものだけでなく、二匹がお互いの尾を食べているパターンのものなどもあり、無限大を表す∞はウロボロスが由来になったという説があるほどです。
ウロボロスは、エジプトや南米、中国や北欧などでも神聖なものとして知られ、様々な文明で信仰されているので、蛇は神聖、または縁起いい生き物となったと考えられます。
理由6:龍の使いの龍蛇神や蛇神
日本全国に祀られる蛇神様からは、多くのご利益を頂けることで、蛇は縁起良いものという認識を持たれています。奈良県ある大神神社(おおみわじんじゃ)には、大物主大神という蛇神様が祀られていますよ。大物主大神は、ただの蛇神様ではなく水神や雷神など多くのパワーを持ち、金運も頂ける神さまとして信仰の対象となっています。
兼六園内にある金澤神社には、相殿に白蛇様とよばれ親しまれている白蛇龍神が。他にも、島根県の出雲大社には、神在月(10月)に全国の神々を案内する役目を担う、龍蛇神という神様が祀られています。
実は救急車のマークにもなっている
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蛇は、脱皮する過程で表面の傷が再生することから、現代では医療・治療・再生のシンボルとして、多種多様な場面で使用されています。日本の救急車にも、蛇のマークがついていることはご存じでしょうか。救急車には、蛇が杖に巻き付いた「アスクレピオスの杖」のマークが貼られています。
アスクレピオスの杖はギリシャ神話に登場する名医、アスクレピオスが持っていた蛇の巻き付いた杖のこと。このマークは救急車だけでなく、WHOや様々な医療機関でアスクレピオスの杖は使用されています。蛇が縁起いいものとされているのは、世界共通ということになりますよ。
アスクレピオスの杖マークはギリシャ神話から
アスクレピオスの杖は、上記でも少し触れましたが、ギリシャ神話が元になっています。アスクレピオスの杖は、ヘルメスが持っているケリュケイオンの杖とよく間違われますが、全くの別物です。ケリュケイオンの杖は、神々の伝令役の証。そこから転じ現代では商業や旅行、交渉の象徴になっています。
アポロンの息子であるアスクレピオスは、非凡な才能の持ち主でした。非凡な才能を用いて死者さえも蘇生しましたが、世の秩序を乱す行為としてゼウスの逆鱗に触れます。そのため、雷に打たれて死んだ後、へびつかい座として天へ上げられたというのが、アスクレピオスにまつわる神話です。
蛇は世界的にみても神聖な生き物
蛇は、その類まれなる生態系から信仰の対象となり、神聖な生き物とされています。蛇の持つ永遠・再生・金運という意味は、日本だけでなく、世界共通の認識とされるほど。世界中で縁起いいといわれる存在である蛇を、開運グッズなどに取り入れて運気を上げてみるのはいかがでしょうか。蛇神様が祀られている神社に参拝してみるのも、おすすめですよ。