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毒親をやめたい毒親育ちの方へ。 毒の連鎖を断つための6つの提案を毒親に詳しい筆者が解説

子どもを傷つけて害になる子育てをしてしまう毒親。この記事をご覧になっている方は「毒親をやめたい」と思った方でしょうか?例外はありますが、ほとんどの親御さんは好きで毒親になるわけではないと思うのです。本記事では、親を反面教師にしてきた筆者が実践して効果を感じた「癒しにつながる子育てをするための6つの提案」をしていきたいと思います。

毒親をやめたい。もっと楽に生きたい。という方にとって少しでも参考になることがありましたら幸いです。

毒親になってしまう2つの理由

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子どもの害になるような子育てをする方はご自身も毒親に育てられてきたというケースも多く「あんな親になりたくない」と思うのではないでしょうか。筆者もその一人です。それなのに気が付けば自分も毒親のようになってしまうことも。

筆者の経験やいろいろな親御さんを観察してきた結果、筆者は毒親になってしまう理由は2つだと考えています。それは「歪んだ思考パターン」と「歪んだ思考パターンからくるストレスの放置」。

親の認知の歪みやストレスによるネガティブな感情の反応が、子育ての中で「害になる言動」となってあらわれるのです。その場合は歪みや反応が原因なので、頭ではやってはいけないと思ってはいてもやめられないこともあるでしょう。

心地よい子育てをするための6つの提案

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自分が毒になる子育てをしていると気が付いたら。状況を改善するにはいろいろなアプローチがありますよ。

筆者自身は「歪んだ思考パターン」と「歪んだ思考パターンからくるストレス」という「毒の発生源」にアプローチしながら子育てをしてきました。これから自身の経験と知識をもとに、あなたのお気持ちが楽になったり心地よい親子関係を築くためのヒントをご紹介していきます。

筆者が実践して効果があると思ったことを「こういうのはいかがですか?」と提案していきますので、リラックスして読んでみてくださいね。

提案1.遊びを楽しむ→自分の機嫌がよくなることをする

筆者の母親は専業主婦だったのですが絵にかいたような良妻賢母でした。母親はこうあるべき。というルールで自らを縛り付け、友達と遊びにも行くこともなく我慢我慢。結果「あなたのために自分を犠牲にして育ててやったのに」といった、母親の自己犠牲による怒りが爆発することになりました。

筆者はそのような母親をみて「自分がまず人生を楽しむことが大切なのだな」と思いました。自身は子育てしながらも趣味を楽しんだり、思い切って一人旅も。娘ははりきって留守番をしてくれ、夫も「楽しんでいってらっしゃい」と応援してくれましたが、年配の方からは「母親のくせに子どもをおいて一人旅だなんて」と非難ごうごうでした。母親の一人旅というのは日本ではハードルが高いかもしれませんね。

ただそれは人生を楽しむための行動であり、自分勝手に遊び歩いて子育てを放棄するのとは違います。それに楽しい経験をして機嫌のよい親が家庭にいたほうがよいと思いますよ。親になっても、もっと自由に行動してみてもよいのではないでしょうか。

提案2.自身の心の環境を整える→さまざまなアプローチを

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父親からの理不尽な暴力を受けて育ってきた筆者が心の中に抑圧していたのは激しい怒りでした。また母親から「〇〇すべき」と縛り付けられてきましたので知らないうちに自分の言動を縛り付ける考え方をするようになっていたようです。その心の状態が大人になってからの筆者を苦しめました。そこで自分に試したのが「ダンスによる感情の開放」と「認知行動療法」。

筆者は、怒りの感情が表現できる民族舞踊を踊り、表現としてネガティブな感情を出しました。ダンスで身体を動かすことで精神的治療を施す「ダンスセラピー」というものも存在するくらいです。ストレスも発散できますのでダンスはおすすめですよ。また、自身で認知行動療法を学び自分セラピーも施しました。自分では気づけない認知の歪みについては、カウンセリングを通じてプロの方に指摘してもらい、気づくことでとても楽な気持ちに。これは多くの人におすすめしたいアプローチです。

他にも心の環境を整えるための方法はいくつもありますので、ご自身で調べてみてよいと思ったものを試されるとよいでしょう。

提案3.子供に期待することをやめる→自分の生き方をお手本に

子どもの人生は子どもの人生。それを意識していないと子供の人生にあれこれ口を出す過干渉な子育てとなることも。例えば親御さんが「優しい子どもに育ってほしい」と願うとします。その願いは一見素晴らしいことのように見えますが、それは実は親の勝手な期待なのですよ。もしかしてお子さんは「激しい気性」のお子さんで芸術家や革命家になるかもかもしれません。子にはもって生まれる性質がありますし、子ども自身の人生があります。子どもに「〇〇になってほしい」という期待を持つことはやめましょう。

代わりに自分の人生に期待してみるのはいかがでしょうか。子供を通して期待した人生を感じようとするのではなく、自分自身が自分の希望する人生を実践することで子供の良いお手本になればよいのです。

提案4.自身の親子関係を見直す→歪んだ関係を築いていれば距離を置く

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ご自身の親御さんとは現在どのような関係を築いていますか?関わることで自身の心身の体調を崩してしまったり、ご自身のお子さんに害が及ぶ可能性はありますか?もしそのような状況であるのなら。一旦ご自身の親御さんとの関係を見直してみましょう。親御さんの言いなりになっているのなら自分の意志を通しましょう。親御さんに怒鳴られたり殴られたりするのなら毅然と対応しましょう。ご自身の人生に干渉してくるのなら距離を置きましょう。

歪んだ親子関係を築いたままご自身の子育てを始めても、傷が癒えずにストレスを抱えたまま子育てをすることになります。ご自身の心の健康やご家族との関係を犠牲にしてまで、親御さんと関わり続ける必要はありますか?

提案5.情緒を育てる環境をつくる→絵本の世界を楽しむ

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暴言と暴力が飛び交う破壊的な環境で怯えながら育った筆者が強く思ったのが「絵本があってよかった!」ということ。筆者の心を元気づけてくれたのは絵本でした。ありがたいことに父親の仕事の関係で、筆者は子ども時代にたくさんの絵本を読む機会に恵まれていました。一人で部屋にこもり絵本のページを開けば、いつでも美しい色彩と選び抜かれた優しい言葉に触れることが出来たのです。絵本が筆者の感性や情緒を育ててくれたように思います。

もし親御さんがご自身の育児でお子さんにストレスを与えている可能性があるのなら、お子さんに絵本を与えてみるのはいかがでしょう。また親御さん自身も、心を癒す絵本の世界をお子さんと一緒に楽しまれてみてはいかがですか?

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