コミュニケーショントレーニングを利用してみる
さまざまな企業が展開しているコミュニケーショントレーニングを利用してみるのも1つの手です。会話や人との接し方について学術的に学ぶことで、会話のコツを論理的に掴みやすくなるでしょう。闇雲に会話を続けるよりも、プロ講師の助言を受けた方が苦手意識が少なくなるという人も多いはずです。客観的に自分の話し方や言葉選び、文章の組み立て方などもチェックしてもらえるため、自分が会話において苦手としている部分もわかりやすくなります。
ただ漠然と会話が苦手だと考えている人には特にトレーニングはおすすめです。練習という名目で会話を繰り返すことができるので、緊張やあがり症の克服にもつながるでしょう。
人と話すのが苦手・考えを言葉にできないのは病気や発達障害で起こる症状?
脳や精神的な病気、発達障害などを抱えている場合も、人と話したり、自分の考えを言葉にしたりするのが苦手になる傾向があります。もちろん抱えている症状によって個人差はありますが、一般的には注意力が散漫になったり、他人の感情や意図を読み取るのが難しかったりする人が多いでしょう。
また、発達障害を抱えている人は、自分が話すことを優先したり、空気を読まずに会話を続けたりしてしまうこともあります。このような場合は周囲が脳や精神的な病気、発達障害があることを理解し、適切な対応をとるのが最良です。疾患や発達障害のプロに相談して対策することも推奨されています。
参考:NHK 困りごとのトリセツ 『大勢での雑談が苦手』
(https://www1.nhk.or.jp/asaichi/hattatsu/torisetsu/cat_chat.html)
喋るのが苦手・極端に会話が続かない場合は発達障害の可能性も
喋ったり会話を続けることが極端に苦手な場合も、発達障害を抱えている可能性があります。発達障害は顕著に行動や見た目に現れるものだけでなく、一見健常者と変わらない中に特徴的な傾向を持つという形も少なくありません。実際に発達障害はグレーゾーンという曖昧な状態まで含めると、7〜8%(12人に1人)の割合で集団の中に存在しているといわれています。
そのため、自分が発達障害だと知らずに大人になった人も実は多いのです。特にADHD(注意欠如・多動症)・ASD(自閉スペクトラム症)・LD(学習障害)を抱えている人は、他人とのコミュニケーションが不得意であることが判明しています。気になる場合は医療機関や支援センターで検査を受けてみるのがおすすめです。
参考:東洋経済 急増中「隠れ発達障害」の親が子どもに与える影響
(https://toyokeizai.net/articles/-/708043?page=2)
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人と話すのが苦手だからこその長所を活かすのもおすすめ
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人と話すのが苦手な場合は、「人と話すのが苦手」だという自分のポイントを活かした行動を起こすのもおすすめです。人と話すことの苦手意識に向き合い克服方法やケアを学ぶことで、同じような悩みを抱えている人のサポートに回ったり、会話のコツを教えたりする立場になる人も多くいます。自分が苦手なことだからこそ、相手の苦手意識に共感して寄り添うことができるのです。「人と話すのが苦手」だということと向き合うことは、カウンセラーやケアラーとしての道にもつながるでしょう。共感性の高さを磨き、人との接し方に関するプロになることも難しい話ではありません。
人と話すのが苦手なのは悪いことじゃない!感情をコントロールしながら会話を楽しもう
「人と話すのが苦手」ということは各人における個性であり、決して悪いことではありません。もちろん自分への不満や生きにくさにつながるポイントではありますが、このポイントと向き合うことで人間関係を深く把握することもできます。また、学術的に自分を見つめ直し、会話への対策を取ることもおすすめです。人との会話で自分がどうんな状態になってしまうのか、苦手意識が生まれた原因は何なのか、などをじっくり分析すれば、「人と話すのが苦手」という漠然とした悩みも解体できるでしょう。
放置したり嫌悪感を増幅させるのではなく、自分が心地よく生きられるように「人と話すのが苦手」な部分をコントロールすることが大切です。ぜひ本記事を参考に、感情や考え方、行動などを楽しみながら変えてみてくださいね。