スピリチュアル死について霊・霊感

49日まで魂はどこにいるの?天界へ向かう7つのステップをスピリチュアル好きの筆者が詳しく解説!

4:28日目に五官王の法廷へ

ようやく折り返し地点を超えた魂は4番目の法廷へ向かい、普賢菩薩を化身とする五官王の裁きを受けます。五官王は死者を「業の秤」に乗せて計測し、生前いついた嘘を調査。軽いほど秤の上で待ち構える日を吹く男に近付いて火炙りとなり、重いほど下で待ち構える穏やかな女の元へ近付けると言われています。

そしてここで判明した罪が重いようであれば、閻魔王の元へ行く前に五官王が舌を引き抜いてしまうそうです。この時点で下界でも「四七日(よなのか)」を行い、遺族達の追善供養も折り返し地点を迎えます。

5:35日目に閻魔王の法廷へ

そして魂は、地蔵菩薩を化身とするかの有名な閻魔王のいる法廷へ向かいます。閻魔王は「浄玻璃」と呼ばれる鏡を使って、魂の生前の善悪を調べ、向かうべき来世を判断するのです。浄玻璃は生前の全ての行いを映し出し、真実を伝える鏡だと言われています。

また、強大な力と権力を持つ閻魔王の裁判は所謂地裁であり、ここで下される裁きがほぼ来世を決定するそうです。つまりここで行われる供養は非常に大切だということ。この時点で下界は「五七日(ごなのか)」を行い、遺族達による追善供養も終盤に突入します。いよいよ魂の裁判も終わりに近付いてきました。

6:42日目に変成王の法廷へ

続いて魂は、弥勒菩薩を化身とする変成王の法廷へ向かいます。変成王は閻魔王の裁きを参考に魂の善悪を判断し、魂が来世で過ごす場所やその姿を決めていくのです。人々を救ってくれると信じられている弥勒菩薩は、ここで魂に清く正しい未来を与えると言われています。

この時点で下界は「六七日(むなのか)」を迎え、忌日法要が行われ、追善供養が魂がを極楽浄土へ向かえるように働きかけるのです。いよいよ魂の罪は裁かれ終え、新しい世界へ進む準備を始めます。

7:49日目に泰山王の法廷へ

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そして最後に、魂は薬師如来を化身とする泰山王の法廷に辿り着きます。ここは所謂最高裁に当たる場所で、地裁や高裁での判断をもとに魂に最終判断を下すのです。長く厳しい魂の旅も、ようやく終焉を迎えます。

ここで泰山王は天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道の六道のいずれかの世界へ魂を導き、魂は下界と天界の狭間を出発。この日にちが「四十九日」であり、ここで行われる追善供養が魂により良い来世を与える手伝いをすると言われています。つまり四十九日法要は、故人の未来を決める大切な法事なのです。

裁判が始まるまで魂はこの世を彷徨っている

死者の魂は死後1日間は遺体の周辺、初七日を迎えるまでは自宅の周辺にいると言われています。そこから中陰と呼ばれる幽体となり導きの霊によって案内を受け、「あの世とこの世の間」に向かい、ここまで解説してきた裁判を受けるのです。

そのため魂は、初七日までは親族の側で様子を見たり、死を実感したりして過ごしています。死後の1週間はお通夜や告別式などが執り行われるのは、それを見ている死者が死をスムーズに自覚できるようにという説もあり、仏教では一般的なことなのです。多くの儀式は死者の旅立ちの節目となり、多くの魂は次の世界を意識し始めます。

49日の考え方は宗教や国によって異なる

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また、ここまで死後の魂が毎週、十王の裁判官による裁きを受け続けてから来世へと旅立つと解説しましたが、あくまでもこれは仏教の考えによるもの。そのため、国や宗教によって49日の過ごし方も定義も異なります。

例えば浄土宗では死後の魂は中陰にならずに極楽浄土へ行くと考えられていますし、曹洞宗には確立した死後の世界は存在していません。このように、死後の魂が存在する場所は、それぞれの宗派によって少しづつ異なるのです。一方で多くの宗教でも死後の魂は審判を経て、天界や来世へ向かうと考えられており、死生観には万国共通の感覚があると言えます。

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