カルマ(業)が結果になる時期
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カルマ(業)が結果となって現れる時期を、お釈迦様は説いています。自分で種まきをしたカルマが結果になって現れる時期は、順現業(じゅんげんごう)・順次業(じゅんじごう)・順後業(じゅんごごう)・順不定業(じゅんふじょう)の全部で4つです。
順現業は生きている内に結果が現れる業で、順次業は次の正で結果が現れる業、順後業ははもっともっと後で結果が現れる業で、順不定業はいつ結果が現れるのか決まっていない業をいいます。この中で、死ぬまでに持っていける業は順次業のみですよね。全てを結果として消化できない業はいつまでも自分に着いてくることから、輪廻転生という考えも生まれています。
輪廻転生への流れ
阿頼耶識(あらやしき)に蓄積されているカルマ(業)から、輪廻転生への流れが決まります。カルマ(業)が作り出す迷いの世界は全部で地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人間界・天上界の全部で6つ。この6つの世界は別名を「六道」といわれます。地獄界は最も苦しみの激しい世界・餓鬼界は飢えと乾きに苦しむ世界・畜生界は弱肉強食で不安に怯える世界・修羅界は争いの絶えない世界・人間界は私たちの住む世界・天上界は老いて死ぬ世界です。
私たちはこのカルマ(業)から生まれた6つの世界の中で、輪廻転生を繰り返していると考えられています。この6つの世界の無限ループは、六道輪廻といわれ、仏教ではこの六道輪廻から離れることが、永遠に続く幸せを手に入れることだと説かれているのです。
カルマ(業)は行いのみを示すもの
カルマ(業)とは、業力のことではなく、行いのみを示す言葉です。しかし、カルマ(業)には業力という力が宿っており、阿頼耶識に蓄積された後結果として私たちに返ってくるもの。業力が運命や宿命を決めているともいえます。カルマ(業)は消せるものではないので、これまでの行いを悔いるよりも、これからの行動を改めることに意識を向けましましょう。良いカルマ(業)を阿頼耶識に蓄積させると、今世だけでなく来世でもよい結果として返ってくる可能性が高まります。