過去に囚われるのはどうして?3つの心理的な原因と対処法を年間100人以上の相談を受けてきた筆者が解説! – ページ 2 – Mistory[ミストリー]
人間関係心や体

過去に囚われるのはどうして?3つの心理的な原因と対処法を年間100人以上の相談を受けてきた筆者が解説!

・あまり着ていない高価な服が捨てられない。
・ギャンブルで沢山お金を掛けたから当たるまではやめられない。

いわゆる「もったいない」という感情です。返ってくることはありません。それでもそれに見合った成果が得られると期待し、抜け出すことができなくなってしまうのです。

事例:かけてきた労力に囚われる人

Aさんは会社員の男性です。ある時、彼は友人から競馬に誘われます。そこでAさんは少額ですが賭けてみることにしました。すると、賭けた馬はあれよあれよと他の馬を抜かしていき1等になりました。Aさんは初めての競馬でいきなり予想が当たった喜びを知ることができました。

しかし、それからは当たることもありますがほとんどが外れ。初めのときのように大当たりすることはありません。もう少しで1等に。1番違いの馬だったら。そんな惜しい体験も積み重ねます。

とうとう彼は貯金の全てを使い果たしてしまうのでした。

原因その2.忘れられない!ツァイガルニク効果が過去を強調している

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ツァイガルニク効果とは、達成できたことや完成したものよりも、達成できなかったことや、中断してしまったことのほうが心に残る心の動きのことです。

例えば

・婚約までしていたのに振られてしまった彼女
・頓挫してしまったプロジェクト

振られてしまった彼女については「結婚」というゴールを持っていたはずなのにそれが意思に反して取り上げられてしまいます。プロジェクトに関しても同じです。売上が上がる、昇進するなどの目的があったはずなのに中断させられてしまうことで記憶に強く残ってしまいます。

影響:気づかないうちに完璧主義になっていた!

ツァイガルニク効果の影響は自分の中の正解や正しさ以外を拒否してしまうことです。こうなってしまうと

・他の女性になんかかまってられない。
・次のプロジェクトに対して身が入らない。

というように、自分の正解や正しさが達成されること以外は拒否してしまうといったことが起こります。これが完璧主義に陥ってしまうということです。

事例:完璧さに囚われる人

Bさんはある会社で数ヶ月の病気休暇を取りました。というのも元々責任感が強く頼まれた仕事は、期待以上の形で提出する、そんな「できる人」でした。しかし、ある日突発的に会社を休み、それからしばらく出社することができませんでした。なんとか気持ちを切り替えて、久しぶりに出社した彼。

彼は休む以前の業務を取り戻すかのように必死に取り組みました。電話も人より多く取り残業時間も増えました。しヵし、結果として彼は再び休職に追い込まれてしまうのでした。

原因その3.一歩を踏み出せない!ホメオスタシスがあなたを守っている 

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人の体にはホメオスタシスという機能が備わっています。ホメオスタシスとは、人の体が常に同じ状態にいようとする働きのことです。例えば、

・暑いときに汗をかく。
・怪我をしてもしばらくすると治る。
・運動をして水が飲みたくなる。

このように生命を維持するために、元の健康な状態に戻ろうと様々な反応が現れます。

影響:本能が安全にいさせようとしている!

ホメオスタシスは心の動きにも作用し、気持ちや状況の「不安定や変化」を嫌い、「安定」することを良しとします。

以下の4つの事例は皆さんも体験したことがある、または聞いたことがあるのではないでしょうか?

・「布団(安定)」からでて「出勤(不安定)」できない。
・嫌な「職場(安定)」を辞めて「次の職場(不安定)」に移ることができない。
・「今のDV夫(安定)」から逃げて「未来の夫(不安定)」を望めない。
・「漫画(安定)」をやめて「勉強(不安定)」することができない。

今まで経験してきたことは私達にとってとても心地が良いものです。知っている職場、漫画、夫、これにすがっていれば多少の不満があるもののその時は落ち着くことができます。反対に、知らないこと、経験したことがないこと、遠い未来のことは恐ろしいもの、不安なものとしてとらえ避けるようになるのです。

私達は文化を形成するためには危険に飛び込んだり、新しい知識を身につける必要があります。この本能との戦いこそが人が成長するための「努力」と呼ばれる行為なのです。

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